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NEET戦地派遣法 2

[623]  龍角  2008-01-20投稿
朝食を済ませて男は自分の部屋へと向かった。



部屋に行ってもやる事はネットか雑誌を読むか、ゲームをするか寝る。

そして飯の時間になったら食堂に降りて食べる。


その繰り返しだ。


部屋に入り、ふと外に目を向けた。

玄関が開き、黒いスモークのかかったトラックから真っ黒な警察の制服を着た2人の男達が玄関に向かって来る。

『誰だあいつら…警察じゃ…無いよな…?』


仮に警察だとしても男には何かやらかした覚えは無かった。





そして間もなくして、ドアを乱暴に開ける音が一階から聞こえてきた。


足音は荒々しく、そして慌てた様子で近付いて来る。

さすがに男も不安になってきた。


取り敢えず、この部屋でジッとしてるのはナンセンスだと思い、男はドアを開けようとしたが。






バァアン!!



乱暴にドアは廊下側から開けられた。


男の目の前には2人のがたい良い男達。


そしてその内の一人が男に銃を突き付けた。

「えぇっ……何ですか!?
僕に…何か…」


すると男の口が開いた。


「軍事特例第4条NEET戦地派遣法により高名院毅善(たかよし)を連行する。」


制服男の冷たい機械的な声からは訳の判らない単語が飛び出した。


「ちょっと…何ですかニート戦地…」


しかし男の言葉を無視して制服男は問答無用に手錠を掛けた。


「説明して下さいよ。
何ですかこれは!?」


そう言って男‐高名院毅善は制服男から逃れようとするが、無駄な悪足掻きにしかならない。

「たくっウゼェな。」


制服男はそう言うと、拳を毅善のみぞおちに入れた。
毅善は床に倒れ蹲る。

「説明してやるよ。
オメーら見たいな社会の害虫は国の為に働けって事だよ。」


それじゃ説明になってない。と言おうとしたが、発砲音と共に背中に激痛が走り、視界は暗黒に包まれた。


「さてと…これで28人目…」


そんな声が聞こえた様な気がした。

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