宝物15
「このナポリタンおいしい!」
真紀が嬉しそうに微笑む。その笑顔は俺も幸せにさせる。
俺の視界から真紀以外は完全に消えていた。
「ごちそうさま!」
真紀がそう言った時、ようやく他のものが視界に入ってきた。窓から外を見ると、暗くなっていた。
ファミレスを出た俺達は駅に向かって歩き出した。
俺は普段より少し遅く歩いた。小さな抵抗だった。今日という日がいつまでも続いてほしい。
無情にも電車がやって来て、真紀がゆっくり乗った。そして俺もためらいながら足を踏み入れた。
これに乗るともうすぐ今日が終わってしまうんだよなぁ…
電車は普段よりも何倍も速く走っているように感じた。
「じゃあ私この駅で降りるね…」
真紀が少し寂しそうにそう言った時、電車はとある駅に着いていた。俺の降りる駅の2つ手前だった。
俺は下を向いていた。すると真紀が笑って言った。
「今日はホント楽しかった。また誘ってね!」
何処にでもありそうなこの一言が、俺の心を動かした。
電車の扉が閉まった。
真紀が手を振る。俺も無意識に手を振る。ホントは手を振りたくなんかないのに…
一人になった俺の心は切なかった。でも半分嬉しかった。
少し寂しそうだった真紀が笑って俺を見送ってくれたから。
真紀が嬉しそうに微笑む。その笑顔は俺も幸せにさせる。
俺の視界から真紀以外は完全に消えていた。
「ごちそうさま!」
真紀がそう言った時、ようやく他のものが視界に入ってきた。窓から外を見ると、暗くなっていた。
ファミレスを出た俺達は駅に向かって歩き出した。
俺は普段より少し遅く歩いた。小さな抵抗だった。今日という日がいつまでも続いてほしい。
無情にも電車がやって来て、真紀がゆっくり乗った。そして俺もためらいながら足を踏み入れた。
これに乗るともうすぐ今日が終わってしまうんだよなぁ…
電車は普段よりも何倍も速く走っているように感じた。
「じゃあ私この駅で降りるね…」
真紀が少し寂しそうにそう言った時、電車はとある駅に着いていた。俺の降りる駅の2つ手前だった。
俺は下を向いていた。すると真紀が笑って言った。
「今日はホント楽しかった。また誘ってね!」
何処にでもありそうなこの一言が、俺の心を動かした。
電車の扉が閉まった。
真紀が手を振る。俺も無意識に手を振る。ホントは手を振りたくなんかないのに…
一人になった俺の心は切なかった。でも半分嬉しかった。
少し寂しそうだった真紀が笑って俺を見送ってくれたから。
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