Stay love3
「洋一さん、起きて」
「うーん」
まだ、眠たそうな目をこすりながら、
「おはよう」
と、言いながら抱きついて来た。
涼子は洋一を手で押しのけながら、
「電話、薫から」
電話を渡して、そう言った。電話はすでに切れていたが、洋一は、画面を見ながら、
「話すよ。薫に」
と、言った。
「待って」
「どうして?」
涼子の意外な言葉に、洋一は驚いた。
「薫とは、ずっと友達だったのよ。その薫を裏切ったんだから、今まで通りにはいかないわ。だから、少し時間が欲しい」
「わかった。涼ちゃんがそう言うなら」
家までの帰り道、涼子の心は揺れていた。
洋一には、あんな事を言ったけど、薫を傷つけたくはなかった。薫がどれほど洋一を愛しているか、知っていたから…
昨日は、洋一も自分と同じ気持ちでいた事を知り、想いを押さえ切れなくなってしまったけれど、薫の電話で、現実に引き戻されてしまった。
「ただいま」
母、美智子にそれだけ言って、涼子は部屋に入った。ベッドに横になり、目を閉じると、昨夜の事が鮮明に甦ってきた。
洋一を想いながら、何人かの男性に抱かれたけれど、ただ、虚しいだけだった。
洋一への想いは、変わらなかったが、薫を失いたくはなかった。
結論が、出ないまま涼子は、香港に向かう飛行機の中にいた。今回は、2泊3日の添乗だった。成田で、点呼を取り、香港に着き、点呼を取った後、ホテルへ向かった。
添乗員の仕事は、決まっていた。行き先は違うけれども、お客がちゃんといるかの確認と、観光の時の集合時間の確認。後は、現地のガイドに任せておけば良かった。
ホテルに着き、部屋割りを済ませ涼子は、後輩の恵美と自分達の部屋へ向かった。部屋に入るなり、
「先輩、何かあったんですか」
と、聞いて来た。
「なんで?」
「いつもと様子が違うから…」
内心、どきっとしたが、
「そう?」
平然を装った。
その時、部屋のドアがノックされた。
「うーん」
まだ、眠たそうな目をこすりながら、
「おはよう」
と、言いながら抱きついて来た。
涼子は洋一を手で押しのけながら、
「電話、薫から」
電話を渡して、そう言った。電話はすでに切れていたが、洋一は、画面を見ながら、
「話すよ。薫に」
と、言った。
「待って」
「どうして?」
涼子の意外な言葉に、洋一は驚いた。
「薫とは、ずっと友達だったのよ。その薫を裏切ったんだから、今まで通りにはいかないわ。だから、少し時間が欲しい」
「わかった。涼ちゃんがそう言うなら」
家までの帰り道、涼子の心は揺れていた。
洋一には、あんな事を言ったけど、薫を傷つけたくはなかった。薫がどれほど洋一を愛しているか、知っていたから…
昨日は、洋一も自分と同じ気持ちでいた事を知り、想いを押さえ切れなくなってしまったけれど、薫の電話で、現実に引き戻されてしまった。
「ただいま」
母、美智子にそれだけ言って、涼子は部屋に入った。ベッドに横になり、目を閉じると、昨夜の事が鮮明に甦ってきた。
洋一を想いながら、何人かの男性に抱かれたけれど、ただ、虚しいだけだった。
洋一への想いは、変わらなかったが、薫を失いたくはなかった。
結論が、出ないまま涼子は、香港に向かう飛行機の中にいた。今回は、2泊3日の添乗だった。成田で、点呼を取り、香港に着き、点呼を取った後、ホテルへ向かった。
添乗員の仕事は、決まっていた。行き先は違うけれども、お客がちゃんといるかの確認と、観光の時の集合時間の確認。後は、現地のガイドに任せておけば良かった。
ホテルに着き、部屋割りを済ませ涼子は、後輩の恵美と自分達の部屋へ向かった。部屋に入るなり、
「先輩、何かあったんですか」
と、聞いて来た。
「なんで?」
「いつもと様子が違うから…」
内心、どきっとしたが、
「そう?」
平然を装った。
その時、部屋のドアがノックされた。
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