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地下・エンド プロローグ

[973]  ソラ  2006-04-15投稿
それは、悪夢のようだった。
雑音、ノイズ……ただ、まっすぐ画面を見つめる少年。
寂しそうな顔をした少年が、こちらに気づく。
そして、こっちに手を伸ばす。
「うわっ!!」
それと同時に、肩に手の重みを感じ、悲鳴を上げる。
その声が、一室全体に大きく届くぐらいの音量の為、皆が不安そうに一人の少年を見つめる。
少年、大田大介(おうただいすけ)は安心感と、恥ずかしそうに頬を赤める。
「な〜に、お前ホラー系が好きなの。てっきり戦闘系が好きだと思ってたのに」
「そう言う鈴木は、また音楽か?」
「そう言う事さ。とりあえずもう終わらそうぜ、チャイムなるしさ」
「ぁあ、やっべ……課題やって無かった…」
何やってんだよ、ひじで大介の肩を突っつく。
苦笑し、コンピューターの電源を切り終わる。
友と一緒に部屋を出るときには全ての電気が切られていた。
一つのコンピューターを除けば――

     …ミツケタ
薄っすらと浮かび上がる赤い文字。
ほのかに鉄臭く、べトリっと液体ではない。
これは、血、その物だったのだ。

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