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†孤独に咲いた一輪の薔薇†?

[408]  吉乃森 雪  2006-04-15投稿
それでも、真っ黒な闇のなかで。孤独と寂しさで押し潰されて死にそうだった。



どしゃぶりの雨のなか。幼い俺は立ちすくんでいた。


音が聞こえない。


なんか目の前に鏡があるみたい。
仔猫が雨で濡れている。

『あれは、俺…?』


みゃあ、と。
にゃあ、と。


連れていって欲しいの?
抱き締めて欲しいの?




抱き締めた白は、とても暖かかった。

確に孤独に濡れて冷たいハズなのに。
俺と同じ、冷たいハズなのに。

どうしてこんなに、暖かいのだろう。


見上げた空には


太陽が笑っていた。




すたすたすた…

家路を歩く。





きっと暗闇が待っている、でも。

きっと必ず、迎えが来てくれる。



髪の色…黒の次は白のように。

闇の次は光のように。
涙の次は笑顔のように。


孤独の次は、きっと幸福。


そう信じて


ずっと戦ってきたのに。



それが来るまでの道のりは長かったけど。


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