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†孤独の中に咲く一輪の薔薇†?

[435]  吉乃森 雪  2006-04-15投稿


闇の次は光?
黒の次は白?



ねえ、それは希望?

───絶望。

く だ ら な い。

だって、そう。



あのときだって。




──…『こら!!先輩が後輩をイジメるな!!!大人気ないと思わないのか!?』


やっと見えた“光”。
本当だったよ、確かに。




『ね、ずっと俺をぎゅってしてくれる?』
『ははっ、可愛いな。当たり前だろ?』


屋敷で邪魔だと怒鳴られようと。

先輩に金貸せと恐喝されようと。



自分を認めてくれる存在が、理解者がここにいて。

それだけで凄く幸せだったから。


『ねぇね、抱っこ!』
『憂は甘えんぼだなあ〜そんなに好きなのか?抱っこが』
『ううん』
『…?』


『ゆーま先輩が好きだから、ぎゅってするの。』



小さい俺は。
先輩の肩に顔を埋めて。

幸福を感じていた。

『ああ、俺もだよ』






日に日に部の先輩からの嫌がらせも減っていった。




でも。


『───…』


ね、どこ?


幼い足取りで歩く俺は、必死になって探し回る俺はよほど滑稽に映っただろう。


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