奈央と出会えたから。<63>
“木下‥。絵上手いんだな‥。”
“これは凄い才能じゃん?!”
思わずジワッと涙が出そうになったー。
辛かった‥。
その優しさが辛かった‥。
北岡君‥。
あなたの心の中にいる人はー
ユカなんだね‥。
『んー。やっぱ木下の将来はアーチストか?!』
そう言って隣の席に座る北岡が笑ったー。
そんなに優しく話し掛けないで‥。
『ん?!‥木下?!』
北岡があたしの顔を覗き込み、返事を待つー。
『どうした?!木下???』
もうあたしに構わないで‥。
それ以上優しくされたら‥。
されたら‥‥。
もうー
涙出そ‥‥‥。
あたしは両手で自分の顔を覆っていたー。
抑えきれなかった‥‥。
涙が止めどなく溢れて来た‥‥。
『‥ちょっと来い!!』
次の瞬間ー
北岡はあたしの手を引き、走り出していたー。
凄く強引に引かれー。
凄く優しく握られた手ー。
二週間前の夏休み中ー
公園で偶然会って、いっぱい話した日ー
あの時あたしの手を引いた北岡よりも、今日のが凄い強引でー
でも、あたしの歩幅に合わせて走ってくれているー。
あたしと北岡の走る後ろ姿をー
クラスメイト全員が注目していたっけー。
勿論、ユカもー。
あの時のあたし達にはー
そんなのもう関係無かったー。
二人で学校外へ出るまでー
あたし達は走り続けたー。
たったこれっぽっちの距離がー
凄く長い道のりに感じてー
もう誰にも止められないー。
もう誰にも邪魔させないー。
あたし達はー
初めからお互いを求めー
惹かれ合っていたのだから‥‥‥。
“これは凄い才能じゃん?!”
思わずジワッと涙が出そうになったー。
辛かった‥。
その優しさが辛かった‥。
北岡君‥。
あなたの心の中にいる人はー
ユカなんだね‥。
『んー。やっぱ木下の将来はアーチストか?!』
そう言って隣の席に座る北岡が笑ったー。
そんなに優しく話し掛けないで‥。
『ん?!‥木下?!』
北岡があたしの顔を覗き込み、返事を待つー。
『どうした?!木下???』
もうあたしに構わないで‥。
それ以上優しくされたら‥。
されたら‥‥。
もうー
涙出そ‥‥‥。
あたしは両手で自分の顔を覆っていたー。
抑えきれなかった‥‥。
涙が止めどなく溢れて来た‥‥。
『‥ちょっと来い!!』
次の瞬間ー
北岡はあたしの手を引き、走り出していたー。
凄く強引に引かれー。
凄く優しく握られた手ー。
二週間前の夏休み中ー
公園で偶然会って、いっぱい話した日ー
あの時あたしの手を引いた北岡よりも、今日のが凄い強引でー
でも、あたしの歩幅に合わせて走ってくれているー。
あたしと北岡の走る後ろ姿をー
クラスメイト全員が注目していたっけー。
勿論、ユカもー。
あの時のあたし達にはー
そんなのもう関係無かったー。
二人で学校外へ出るまでー
あたし達は走り続けたー。
たったこれっぽっちの距離がー
凄く長い道のりに感じてー
もう誰にも止められないー。
もう誰にも邪魔させないー。
あたし達はー
初めからお互いを求めー
惹かれ合っていたのだから‥‥‥。
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