続 罪と罰 ?
「まるで血の色だわ・・・」 一歩、その部屋に入った瞬間、思わず、私は呟いていた。というのも、そのホテルの部屋中の装飾品は、ほとんど赤色で、構成されていたからだ。カーテンも、ベッドカバーも、テーブルも、ソファも・・
極寒の真冬の海から、2時間後、彼と私は、場末の今にも壁が崩れ落ちそうな安ホテルの部屋に居た。
肌を突き刺さすような寒さの突風が、吹き荒れる海岸では、いくら彼の腕の中とはいえ、やはりいつまでも、夢見心地では、いられず、私は、「戻ろうか?」という彼の言葉に、夢から現実にひきもどされたのだ。
真っ赤な血のような色の安ホテルのベッドの毛布に、身体を滑り込ませ、彼と私は、まるで子猫のように、身を寄せ合っていた。
お互いの胸の空洞と寒さを、少しでも埋めようとして・・
「人生を本当に真剣に、生きたら、自殺するか、発狂するか、信仰の道に入るしかありません」という、学生の時、なにかの授業で聞いた教師の言葉が、グルグルと私の頭の中を、駆け巡っていた。
いや、その教師の言葉でも、安直に片付けられないほど、生きるということは、複雑で、不可解で、難渋で、恐怖、不安、絶望、悲しみ、執着、見果てぬ夢、叶わぬ希望、憧れ、永遠の愛?、混沌・・混沌・・ などなど、いくら並べてもきりがない、筆舌に尽くし堅いもののように、私には、思われる・・
極寒の真冬の海から、2時間後、彼と私は、場末の今にも壁が崩れ落ちそうな安ホテルの部屋に居た。
肌を突き刺さすような寒さの突風が、吹き荒れる海岸では、いくら彼の腕の中とはいえ、やはりいつまでも、夢見心地では、いられず、私は、「戻ろうか?」という彼の言葉に、夢から現実にひきもどされたのだ。
真っ赤な血のような色の安ホテルのベッドの毛布に、身体を滑り込ませ、彼と私は、まるで子猫のように、身を寄せ合っていた。
お互いの胸の空洞と寒さを、少しでも埋めようとして・・
「人生を本当に真剣に、生きたら、自殺するか、発狂するか、信仰の道に入るしかありません」という、学生の時、なにかの授業で聞いた教師の言葉が、グルグルと私の頭の中を、駆け巡っていた。
いや、その教師の言葉でも、安直に片付けられないほど、生きるということは、複雑で、不可解で、難渋で、恐怖、不安、絶望、悲しみ、執着、見果てぬ夢、叶わぬ希望、憧れ、永遠の愛?、混沌・・混沌・・ などなど、いくら並べてもきりがない、筆舌に尽くし堅いもののように、私には、思われる・・
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