奈央と出会えたから。<64>
* * * * * *
あたし達が辿り着いた場所はー
あの、いつもの公園だったー。
あたしが一人で来るのはいつも夕方だったからー
こんな真っ昼間に来たのは初めてだったー。
公園の中ではー
小さな子供連れのお母さん達が、子供同士を遊ばせていたー。
如何にも今日が公園デビューかな‥と思わせる、若いお母さんも居たー。
そんな微笑ましい親子が三組居るだけでー
質素な風景の公園に華やかさを与えていたー。
あたし達は公園の隅にある、木製のベンチに腰を掛けたー。
『‥‥くぅー。足痛ぇー。』
そう言って、北岡はあたしの方を見て笑ったー。
『あはは。あたしも‥。久々に思いっきり走ったから‥。』
あたしは、まだドキドキしていたー。
思いっきり走ったせいだけではなかったー。
『木下の泣き虫ぃ〜!!』
北岡は悪戯っぽくそう言うと、両手であたしの頬を挟み込んだー。
『う゛〜‥。北岡君‥‥。』
あたしの顔は、唇が尖ってて、アヒルみたいな顔になってたと思うー。
『‥‥涙のアト‥。』
北岡は親指で、優しくあたしの目尻を拭ってくれたー。
優しくされたのとー
安心したのとー
嬉しくなったのとー
少しの不安とー
色んな気持ちがミックスされて‥
あたしの涙腺がまた緩む‥‥。
ぐしゅっっ‥‥‥。
『ほら‥。また泣くぅ〜。木下の泣き虫は、どうやったら直るのかな?!』
次の瞬間ー
北岡の少し斜めに傾けた顔がー
涙でぐちょぐちょのあたしの顔に近づいたー。
北岡との初めてのキスはー
涙で少し、しょっぱかった‥‥。
あたし達が辿り着いた場所はー
あの、いつもの公園だったー。
あたしが一人で来るのはいつも夕方だったからー
こんな真っ昼間に来たのは初めてだったー。
公園の中ではー
小さな子供連れのお母さん達が、子供同士を遊ばせていたー。
如何にも今日が公園デビューかな‥と思わせる、若いお母さんも居たー。
そんな微笑ましい親子が三組居るだけでー
質素な風景の公園に華やかさを与えていたー。
あたし達は公園の隅にある、木製のベンチに腰を掛けたー。
『‥‥くぅー。足痛ぇー。』
そう言って、北岡はあたしの方を見て笑ったー。
『あはは。あたしも‥。久々に思いっきり走ったから‥。』
あたしは、まだドキドキしていたー。
思いっきり走ったせいだけではなかったー。
『木下の泣き虫ぃ〜!!』
北岡は悪戯っぽくそう言うと、両手であたしの頬を挟み込んだー。
『う゛〜‥。北岡君‥‥。』
あたしの顔は、唇が尖ってて、アヒルみたいな顔になってたと思うー。
『‥‥涙のアト‥。』
北岡は親指で、優しくあたしの目尻を拭ってくれたー。
優しくされたのとー
安心したのとー
嬉しくなったのとー
少しの不安とー
色んな気持ちがミックスされて‥
あたしの涙腺がまた緩む‥‥。
ぐしゅっっ‥‥‥。
『ほら‥。また泣くぅ〜。木下の泣き虫は、どうやったら直るのかな?!』
次の瞬間ー
北岡の少し斜めに傾けた顔がー
涙でぐちょぐちょのあたしの顔に近づいたー。
北岡との初めてのキスはー
涙で少し、しょっぱかった‥‥。
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