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ばぁば

[456]  レオン  2008-01-30投稿
強く生きよう…。
強くならなきゃ…。
強くなるんだ…。


人一倍泣き虫だった。
そんな私が、あの日は泣きもせず毅然と振る舞っていた。

2月の終り。
寒い冬晴れの日に祖母が死んだ。


小さい頃、両親が離婚して、私は母方の祖母に引き取られた。
小さな田舎町。

そこで祖母は小さな八百屋を営んでいた。
祖父が亡くなって10年。祖母ば一人でこの店を切盛りしていた。


「泣くんじゃないよ!」


これが祖母の口癖だった。

毎日、母が恋しくて泣いてばかりの私に、祖母は一つも優しくはしてくれなかった。

それどころか、幼い私に店の手伝いをさせた。

「泣きたくなったら働きな。忙しく動いてりゃ、悲しいの何てすぐ忘れちまうんだから。」

シワシワの手と顔
白髪の髪の毛
ガラガラの声


まるで白雪姫に出てくる怖い魔女の様に見えた。


私は祖母が大っ嫌いだった。

…二話へ続く…

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