ばぁば 二話
握った手。
意外と小さいんだ…。
両手で強く握る。
2月のその日、祖母は苦しいはずなのに、笑っていた。
酸素マスクの向うで何か言ってたけど、それを聞いたら涙が出るから聞かなかった。
祖母には3人子供がいた。私の母と伯母と伯父。
でも祖母の最後に誰も来なかった。来たのは隣近所の川島さんだけ…。
口には出さないけど、祖母はどんなに心細かっただろう。
祖母に引き取られて、私は祖母の家の近くの小学校に転校した。
元々、内気な性格の私だから、新しい学校や友達に中々馴染めずにいた。
毎朝学校へ行く時間になると決ってお腹がキリキリ痛くなる。
「ばぁば、お腹痛い」
「おぉ、そ〜か。なら学校休んで店手伝いな」
私はこうして一週間程学校を休み、店の手伝いをするハメになるが、祖母のあまりの人使いの荒さに学校へ行きたくなるのだった。
…三話へ続く…
意外と小さいんだ…。
両手で強く握る。
2月のその日、祖母は苦しいはずなのに、笑っていた。
酸素マスクの向うで何か言ってたけど、それを聞いたら涙が出るから聞かなかった。
祖母には3人子供がいた。私の母と伯母と伯父。
でも祖母の最後に誰も来なかった。来たのは隣近所の川島さんだけ…。
口には出さないけど、祖母はどんなに心細かっただろう。
祖母に引き取られて、私は祖母の家の近くの小学校に転校した。
元々、内気な性格の私だから、新しい学校や友達に中々馴染めずにいた。
毎朝学校へ行く時間になると決ってお腹がキリキリ痛くなる。
「ばぁば、お腹痛い」
「おぉ、そ〜か。なら学校休んで店手伝いな」
私はこうして一週間程学校を休み、店の手伝いをするハメになるが、祖母のあまりの人使いの荒さに学校へ行きたくなるのだった。
…三話へ続く…
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