おばぁちゃんの記憶1
90歳を超えた私の母方の祖母は、春の日差しのように温かく、笑顔がとても可愛らしい人である。
私は、祖母から色々な話を聞くのが好きで、年に数回は必ず顔を出していた。
…違和感を感じ始めたのは数年前。
茶菓子片手にフラッと訪れた私を、いつものように可愛い笑顔で出迎えた祖母は元気そうだった。
「ジャジャ〜ン♪お土産〜♪」と悪戯っぽく言うと、祖母は「あら〜♪うれしさぁ〜♪」と喜んだ。
「お茶よし!お菓子よし!おばぁちゃん、よ〜し!」指差し点検をしながらコタツに入る私を見て、祖母はにっこり微笑む。
コタツに入ると早速、土産の茶菓子を食べ始めた祖母は「あら、おいし〜♪初めて食べた!」と大げさに喜んでくれた。
しかし、2個、3個と茶菓子を食べる祖母に、私はある違和感を感じた…。同じ味なのに、食べる度「初めて食べた」を連発していたからだ。
…その後の会話を注意深く聞いてみると、先程から何回も同じ話を繰り返している。4回、5回、6回…。
私が帰るまでに、その話は13回も繰り返された。
おばぁちゃん、ボケちゃったのかな…。
…不安が広がる。
でもそれは、ほんの入り口に過ぎなかった。
私は、祖母から色々な話を聞くのが好きで、年に数回は必ず顔を出していた。
…違和感を感じ始めたのは数年前。
茶菓子片手にフラッと訪れた私を、いつものように可愛い笑顔で出迎えた祖母は元気そうだった。
「ジャジャ〜ン♪お土産〜♪」と悪戯っぽく言うと、祖母は「あら〜♪うれしさぁ〜♪」と喜んだ。
「お茶よし!お菓子よし!おばぁちゃん、よ〜し!」指差し点検をしながらコタツに入る私を見て、祖母はにっこり微笑む。
コタツに入ると早速、土産の茶菓子を食べ始めた祖母は「あら、おいし〜♪初めて食べた!」と大げさに喜んでくれた。
しかし、2個、3個と茶菓子を食べる祖母に、私はある違和感を感じた…。同じ味なのに、食べる度「初めて食べた」を連発していたからだ。
…その後の会話を注意深く聞いてみると、先程から何回も同じ話を繰り返している。4回、5回、6回…。
私が帰るまでに、その話は13回も繰り返された。
おばぁちゃん、ボケちゃったのかな…。
…不安が広がる。
でもそれは、ほんの入り口に過ぎなかった。
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