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人と人がたくさん居る意味

[245]  2008-02-01投稿
誰かを助けるのに理由なんて必要あるのかよ…?
「なんで、あんたはこんな僕を助けるんだよッ」
…そんなの決まっている。
「残された人が悲しむから」
放課後、教室の中で福田がリストカットをしようとしてた。だから俺は、ついお節介だとは思ったけど止めてしまった。
「僕がいなくなって悲しむ奴なんていないよ。むしろいないほうが喜んでくれるよッ」
…バカだろ。
「確かに、そのほうが喜ぶ奴は沢山いるだろう。お前はそんな奴等を喜ばせたいのか?…それに、悲しむ奴はいないっていったけど親は絶対悲しむし、そうじゃなくても、少なくても俺は悲しむぞ」
「僕だってあんな奴等喜ばせたくないよッ……でもッ」
これだから、頭の硬い奴は困る。こんなにも泣いているクセに
「なぁ、なんで一人で背負い込もうとするんだ?楽しみは一人より二人のほうが楽しいだろ?それと同じで悲しみは一人より二人のが半減するんだぜ?……人は一人では生きていけないんだよ。人がこんなにいるのにどうして使わない?お前を虐める奴等だって一人ではないだろ?…だったらこちらも対抗すればいい。目には目を、歯には歯をってね」
福田は呆然と俺を見る。考えた事もないのだろう
「俺はお前と笑ったり遊んだりしてみたい」
「…お前は一人じゃない」
「で、でもなんで僕なんかと……?」
本当、こいつバカだろう?そんなにも簡単なこと
「人の大切は皆同じだろう?だから『〜なんか』って奴はこの世に一人もいないんだよ!」
「もし、そんなのあったとしてもそんなのどうやって分かる?そんなの分かる奴は人間じゃないんだよ」
「一緒に生きようぜ。俺もちょうど暇してたんだ」
福田がまた涙をボロボロと流す。きっとその涙の意味は……―――――――

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