折れた翼
「行かんでよ…!」
「そばにいて!」
「紘也じゃないとあかんっ!」
「なんか言うてよ…!」
「いやぁ!」
何回泣き叫んだだろう。
何回しがみついただろう。
何回声を枯らしただろう。
あの日の私はあなたに依存してたんかな?
しゃーないやん。
あなたは私の中心やった。
いつでも一緒だったやんか。
好きって言ってくれたやんか。
もう抱きしめてくれんの?
キスしてくれへんの?
どこか行ってしまうん?
ずるいわ。そんなん。
女は大事にするもんやで?
しかもしつこいんよ
遊び言われたって
あきらめられへんのよ…
好きじゃない言われたって
振り向かせたいと思うんよ
それも全部アンタのためなんや
アンタしかいない
アンタしかいらない
そんな私の気持ち考えてや…
私の幸せって何?
こんな空っぽの心で
神様は大空飛べ言うんですか?
無理や…
もうこんなボロの翼じゃ、
飛べるはずがない
まぁ、それ以上に
あんたに
折られてしまったけどな。
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