人食神の林
そして枝を水面から出した途端、俺等は固まってしまった。
枝には真っ黒な長い髪の毛がビッシリとついていた。
俊 「うわぁ〜」
俊は枝を放り投げて、後ろに尻餅をついた。
俺 「今の何だよ?何か此処や っぱヤバイんじゃない?」
俊 「さ、さっきのは、ただの藻 だよ。きっとそうだ」
俊が尻を払いながら沼を覗き込んだ。俺も覗いた。
さっきまでは気がつかなかったけど、沼は妙に生具さくて 変な匂いがする。
ポコポコと沼の真中辺りから気泡が出ていた。何だろうと二人で黙って見ていると、何か黒い物が上ってくる。
俺 「あ、あれ何だ!?」
俺等は動けずに固まっている間に、それはゆっくりと上って来る。
人の頭だ!!!!!
それは水面に見開いた目まで出すと俺等を睨む様に見た。
俊・俺 「ひぃ〜〜〜」
二人で無我夢中で走った。走ってる間にそれは顔をすっかり水面に出した様で
「ウ゛〜ウ゛ゥ〜〜」
という呻く様な声が響いていた。
気が付くと神社の鳥居の所に一人で立っていた。
俺 「俊!!!」
「此処だよ」
声がする方を向くと、俊は境内の方を見て立っていた。
俺 「大丈夫かぁ?」
俊 「………あぁ」
そこで俺の記憶は無くなっていて、気が付くと家で寝ていた。
母 「聡、起きて!俊君が亡く なったって…。」
俺 「えっ!さっきまで一緒だ ったのに…」
母 「何寝ぼけてんのよ。あん た学校から帰ってきてす ぐ寝たじゃない。」
さっきのは夢だったのだろうか…。
母親によれば、俊は一人で遊びに出掛けたそうだ。夜になっても帰てこない俊を心配して大人5人で探すと、人食神の林の沼でうつぶせに浮ぶ俊を見つけたそうだ。
その時、俺は想い出してしまった。沼から出て来る顔。
あれは、あの目は俊だった。
あの呻く声も俊の声。
その事を母親に言うと、仲良しだった俺に見つけて欲しいと言うメッセージだったんだと言った。
けど俺はもう一つ想い出してしまった。記憶がなくなる前に俊が言った言葉…
「もう少しだったのに。もう少しでお前も死んだのに…」
枝には真っ黒な長い髪の毛がビッシリとついていた。
俊 「うわぁ〜」
俊は枝を放り投げて、後ろに尻餅をついた。
俺 「今の何だよ?何か此処や っぱヤバイんじゃない?」
俊 「さ、さっきのは、ただの藻 だよ。きっとそうだ」
俊が尻を払いながら沼を覗き込んだ。俺も覗いた。
さっきまでは気がつかなかったけど、沼は妙に生具さくて 変な匂いがする。
ポコポコと沼の真中辺りから気泡が出ていた。何だろうと二人で黙って見ていると、何か黒い物が上ってくる。
俺 「あ、あれ何だ!?」
俺等は動けずに固まっている間に、それはゆっくりと上って来る。
人の頭だ!!!!!
それは水面に見開いた目まで出すと俺等を睨む様に見た。
俊・俺 「ひぃ〜〜〜」
二人で無我夢中で走った。走ってる間にそれは顔をすっかり水面に出した様で
「ウ゛〜ウ゛ゥ〜〜」
という呻く様な声が響いていた。
気が付くと神社の鳥居の所に一人で立っていた。
俺 「俊!!!」
「此処だよ」
声がする方を向くと、俊は境内の方を見て立っていた。
俺 「大丈夫かぁ?」
俊 「………あぁ」
そこで俺の記憶は無くなっていて、気が付くと家で寝ていた。
母 「聡、起きて!俊君が亡く なったって…。」
俺 「えっ!さっきまで一緒だ ったのに…」
母 「何寝ぼけてんのよ。あん た学校から帰ってきてす ぐ寝たじゃない。」
さっきのは夢だったのだろうか…。
母親によれば、俊は一人で遊びに出掛けたそうだ。夜になっても帰てこない俊を心配して大人5人で探すと、人食神の林の沼でうつぶせに浮ぶ俊を見つけたそうだ。
その時、俺は想い出してしまった。沼から出て来る顔。
あれは、あの目は俊だった。
あの呻く声も俊の声。
その事を母親に言うと、仲良しだった俺に見つけて欲しいと言うメッセージだったんだと言った。
けど俺はもう一つ想い出してしまった。記憶がなくなる前に俊が言った言葉…
「もう少しだったのに。もう少しでお前も死んだのに…」
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