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断章奇談-メビウスの呼んだ密室-?

[322]  雪白-SnowWhite-  2008-02-06投稿
それぞれに3人の教師がいた。
被害者の死亡現場であるプレハブ教室には、教材の入った鞄、濡れた傘、肩の部分が雪で濡れたジャケットが置かれてあった。
さて、これが今週の読者への挑戦状だ。聡明な読者諸君に解き明かして
ほしいのは、密室トリック、事件の犯人の二つだ。そして、第三者による犯行は認めないこととする。
正解者の中から抽選で3名様に、5年後の宇宙旅行プレゼント!!』


「ねぇ、カノンはどう思う?」
悠雪は読んでいる雑誌から目を上げ、長く伸びた銀色の前髪を煩わしそうに耳に掛けると、隣で横になっていた、華音と呼ばれた少年に問い掛けた。
「ふぇ?」
上体を起こすと、悠雪の顔を見てから、手に持っている雑誌に目をやる。
寝てこそいないものの、悠雪の質問は全く聞いていなかったらしい。
「だから、この雑誌の懸賞クイズだよ」
再度問い掛ける。
「ユユ、少しは自分で考えてみたら?」
面倒臭そうにソファから立ち上がると、悠雪の背後に回り、悠雪の首に手を回す。
「大体、ユユは宇宙に行きたいの?」
「カノンは行きたくねぇのか?」
華音は少し考えるそぶりを見せ、笑うような声で言った。
「地球が無くなったら考えるよ」
冗談めかして云った華音は、悠雪の首から腕を解くと、台所の方へと歩いて行った。
台所の方から、紅茶をいれる音に混じって、華音の声が聞こえた。
「推理ならミハルに言った方がいいんじゃないの?」「たしかに。って、ミハルどこ行った?」
「ミハル…?あぁ、アルバイト行ってるよ。レイと一緒に来るって。多分もうすぐ…」

「ただいまー」

噂をすれば影。ドアを閉める音と一緒に、透き通ったやや高めの声が響く。
靴を脱ぎ、部屋へと近付いてくる。どうやら荷物を持っているらしく、
ガサガサとビニール袋が擦れる音が聞こえる。
「バイト終了。ついでに買い出しにも行ってきたからねぇ」
部屋のドアを開けると同時に白いコートを着て同色のスカートをはいた、どこから見ても美少女のような風貌をした“少年”が入ってくる。
袋を床に置こうと腰を屈めると、長い黒髪を縛っているレースのリボンが揺れる。
知らない人間が見れば恋心が芽生えても不思議ではないこの少年が、悠雪と華音が話していた魅春である。
が、華音がレイと呼んでいた、零一の姿が見えない。

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