携帯小説!(PC版)

闇の中

[112]  スカーレット  2008-02-07投稿
闇の中にいると不思議だ
私という輪郭は消え去り
空間と解け合い
ただ私の心だけになってしまう

闇よ
昼の明るさが
私に疲れをもたらしたら
お前が静寂と共に現れ、私を包んでおくれ
そして、あの無言の子守歌を歌っておくれ

闇よ
お前なくして
どうして昼の美しさがわかるだろう
お前のもたらす安息なくして
どうして人生の喜び、そして悲しみを知れよう

闇よ
人はお前を恐れるけれど
それはお前の美しさが
安堵の寝息のなかにあるから
お前の無限さが人の想像を刺激するから

闇よ
夜明けの美しさも
夕日のせつなさも
星々のささやきも
お前がいればこそ

私は母の胸に抱かれた幼な子のように
今宵も
まどろみと共に
お前のひそやかな足音をきくだろう
そしてこう思うだろう
暗夜に幸あれ、と

感想

感想はありません。

「 スカーレット 」の携帯小説

詩・短歌・俳句の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス