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[334]  もね  2008-02-09投稿
昔私の幻想を繊細と言った男がいた
その男は私を傷ごと抱きしめ
もっと大きな傷を付けて行った
生きる限り幻想をさ迷う
まるで息をし続けるように
そんな私の性質に
優しく触れた男は
私を傷ごと抱きしめ
もっと大きな傷を付けて行った
傷つけ傷つけられた人々の中でその人だけ
私の幻想に繊細と目を細めた
世界をどう見るのか
それはそれぞれ違って
それぞれに現実
私の変わった幻想に
点数を付ける人がいても
唾を吐きかけられても
子供だと笑われても
呼吸を続けるように
私は夢を見続け
流れる言葉を紡ぐ
そんな私を
現実が見えないと侮蔑する男がいる
繊細な世界だと愛する男もいる
私はそろそろ
私の現実を見つめる時が来ている
息をするように
夢を見る性質の私
恋に酔いしれずに
自分の性質が
誰を選ぶべきなのかと
現実ではなく
夢しか見れないから
選べる男がいる
それは恋愛ではなく
わたしの現実
いつかまた私の幻想を愛する男に逢えたら
私は選択するだろう
息のできない男は
もう私にはいらない

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