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学校の屋上の警察署 ―針女編終了―

[488]  堀キコ  2008-02-09投稿
そして佐藤は黒い両手で髪を掴み、引きちぎった。
針女が後ろに倒れる。

「そんな、私の髪が、、」針女は金属音を起てながら落ちる自分の髪をじっと見ていた。
「お前なんかこんなもんだ、殺されたくなきゃあの世に行くぞ。」
針女は絶望したように俯いていた。

「私は、針女。人を殺す恐ろしい妖怪。こんな簡単に倒されてたまるか!」
その瞬間、針女は奇声を上げ、佐藤を通り越し、真奈の首を締め付けた。

「カッ!うっあぁぁ!」

針女は徐々に力を強めていく。
真奈は針女の顔をずっと見ていた。
悲しそうで必死な顔だった。


真奈の前から針女の顔が消えた。代わりに佐藤の顔があった。
針女の手から力が抜け、体も力無く崩れた。
「人殺し妖怪のプライドか、、、。」
佐藤が悲しそうに言った。もう針女の死体は無かった。真奈が驚いていると、

「妖怪は死んだら自動的にあの世へ運ばれる。死なずにあの世へ行ったらちゃんと生まれ変わるのにな。」
「死んだ場合どうなるの?」真奈が聞いた。

「生まれ変わる事が出来ず、あの世の土になる。」

真奈達はそのあと、警察署に戻り、天狐じいに報告し御陵高校針女事件は無事解決した。

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