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恋しました。15

[602]  さやか  2008-02-10投稿
『あの…もしよかったら、私の携帯使いませんか?』
私は自分のバッグから携帯を取り出した。


『…ぇっ?!いいんですか………?』

彼は私の方を見た…




その時だった。


彼の顔が月明かりに照らされて、驚いた顔で私を見ている…。



『…あっ!!!!』

彼は口が開いたまま…


『あっ…!!!!』

私も口が開いたまま…



この時に、やっとお互いに気付いた…。



『ごっ、ごめんっ!!!!俺、約束破った…ホントにごめんっ!!!!!!』

彼はベンチから降りて、土下座して誤ってきた…。


『ぁっ!…ぃぃの!ぃぃの!!…私もさっき来たんだよね〜…笑!!だから、顔上げて?』

私は突然の事で、すぐにバレそうな嘘を付いてしまった…。



私は彼の顔を見れなかった…。


ずっと待ってた…


ホントは、淋しくて、悲しくて…



でも、彼の顔を見ると、ずっと待ってた時間が、10分や5分…もっと短く感じてしまった…



私は彼の事が本当に好きなんだと思った…。


もう来ないと思った…。



このまま…




私が俯いていると、彼は、私を抱き締めてきた…。



温かい彼の腕が、私の冷えきった体を癒してくれる…



『本当にごめんね…。ずっと待っててくれたんだよね?…ありがとう…。』



私は心臓が爆発するかと思った…。




『俺、あの時から…ずっとずっと好きだった。
だから、また出会えて……本当に夢かと思った…。
俺、このチャンスは逃したくない…
俺、君の事が好きだ…。
もう…離したくない…。』


私を抱く彼の腕は、ギュッと力が入った…。



『…ありがとう……私も…好き…………』


私は涙が止まらなかった…

こんなに人を心から好きになったのは初めて…



そして…

彼は、私にキスをした…。

彼の爽やかな香りがいっぱいに広がった…。




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