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嘘つき達のバレンタイン☆?

[311]  なお  2008-02-12投稿
その日の授業は、サボった…。

心にぽっかり穴があいて、切なくて、恋しくて、辛くて……


こんなに好きだったんだぁ…



「……………」


気づけば、私は、冬に似合わない木漏れ日の中、眠りについてしまった…










「………宮!」


……誰か呼んでる?

私の名前…間宮 馨(マミヤ カオル)を…


「間宮……!」


パチッ


私は、とっさに目を開けた。
呼ばれているのは、現実世界だと知る。

「ふぇ?」


寝起きの素直な声をあげた。


目の前にいたのは…

「…皆輝?!」


「おす☆」


相変わらずの爽やかな笑顔で、こっちをみていた。


「なんでいんの!?」

「あぁ…えっと、俺学級委員じゃん?先生に頼まれて…」


「あっ…ごめん。迷惑かけて…」


「いいって…☆」


なぜか、そのあと、二人で黙ったまま誰もいない校庭を眺めていた。それだけで、穏やかに時間は流れていった。


「今日…ごめんね?朝…邪魔しちゃって…知らなかったの…」


「あぁ、別に良いよ。気にすんな☆」

「…ありがと。」


「間宮は、誰かにあげないの?」


「え?あぁ…私は…興味ないからさ。そーゆーの。」


「ああ…俺も!」


とっさの大嘘だった。自分に対して、むなしさがおそった。

だけど、それに共感する彼が、一番悲しかった。

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