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ゆがむ

[241]  久間  2008-02-13投稿
失ったあとの感覚は失う以前のざわめきと全く相違していた。
浅野は不穏な気配に触れ、育(いく)の眼にゆれを認めていたので、いくらか出発の用意はできていたが、果たして喪失の地点を見失ったのである。
すでに過去とされた浅野は、育のいないところで泣かず、育がいる時のみ涙を流した。
さらに別段変わりのない生活をしながら育の前では無頼で荒くつとめた。
つまり浅野は愛情の喪失ではなく、育という『人間』の、実質的な生活の支えをなくしたことに哀しんでおり、再縁するべく愛に訴えたまでだった。

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