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星の蒼さは 23

[539]  金太郎  2008-02-14投稿
「いッ!?」

目の前をミサイルが横切る。

(し、死にかけた!!)

もう3回程死に損ねている。大した戦闘でもないのにこの体たらく。先が思いやられる……。

アント級は既に満身創痍と言える。あちこちにダメージを受け、エンジンには致命傷となりうる深刻な傷を負っている。
撃沈は時間の問題。
本当にただ骨が無い奴なのでは?と思っているのは自分だけではあるまい。
しかし、相変わらずアント級は北上を続ける。

何かに…

(取り憑かれてるみたいだな……)

誰かが呟いた。
まさにそれ。

だが執念が報われてか、いつの間にかアント級は月軍制空権まで5?の地点にたどり着いている。

「マジで逃げ切られる!!」

(ケリをつけるぞ!全機続け!!)

狩野が叫ぶ。散開していた10機が集まり、突撃を敢行した。

空中で変形し、人間型で銃を構えた。

(各機射ッ………ッ!?)

突如無数の光が降り注ぎ、ハルの隣にいた8号機、山内曹長の零が爆炎に包まれた。

「!!!!!」

そのまま8号機はくるくると回りながら地上へと落下していった。

(月軍だ!!)

誰かが悲鳴を上げたのがハルにはわかった。

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