携帯小説!(PC版)

友達

[313]  あや  2008-02-16投稿
僕は普通でないのでせうか?暗い目をして少年が言った。

異性を好きになれません。そう言った彼を友達は冷たい目で見つめ、後ずさりした。

少年は悩んだ。自分は普通ではないのかと悩んだ。そんな彼の元から、かつての友達は離れて行った。

気持ち悪い、近付くなと心無い罵声を浴びせられるうちに、少年は自分が嫌いになった。

僕は…

彼は性同一性障害。

人はどうして自分と違う人を否定するのだろう。認めてあげられないのだろうか。

個性。よく耳にする言葉だ。
障害は個性の一つだ。拒否したり否定したりせずに認めて受け入れて、その人自身を見つめよう。
曇ったガラスの向こうから覗くのではなく、しっかり個人を見つめてみたら、自ずと真実が見えるはず。

そう、障害は関係ない。彼は彼だ。
僕は胸を張って言える。彼は、僕の友達だと。

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