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LASTSUMMER#49 『バッテリーVS…』

[510]  SETTARMEN  2008-02-16投稿
【2回裏2死無走者】



サードゴロに倒れた辻村が悔しそうにベンチへ帰ってきた。



それを見た冴木が
『シュートだっただろ?それも球速差の少ない。』


辻村『あぁ。決め球で使ってくると思ったけど、俺の時は初球だった。……みんなには伝えたか?』



冴木『あぁ…後は近藤達がなんとかするさ…』



天堂寺、不破の藤城バッテリーが切り出した秘策「シュート」が思わぬ形で作用し、天豪三中をてこずらせていた。



グランドでは3番の近藤が打席に入る。


肘を大きく開けたスタンス、「フライングエルボー」が特長の打者だ。



近藤仁(コンドウジン)
強肩強打の3番。天豪三中の中核を担う彼は、性格と同じく豪快なバッティングを持っている。



近藤(ここは俺が打たんとだめよのぉ〜。一発どでかい花火を打ち上げてやろうかぁ〜)



クリーンナップに入り捕手の不破も考えていた。


カズマ(こいつかぁ…いかにも「打ちますよ」って感じだな…だったら…)


サインの交換が終わり、天堂寺が振りかぶる。



第一球。



ビュン!




カキーン!!!



打球はレフトへ!!!




『ファール!!』




緩い内角のカーブを見事に引っ張り、打球はレフトのファールゾーン後方へ消えていった…



カズマ(危ねぇな…おい…)


近藤(ちぃ…引っ張り過ぎたかのぉ〜)



続く2球目。



ビュン!!




近藤(外!?ボールだ!)


主審『ストライ〜ク!!』



2球目はなんと外のボールからストライクに入ってくる「シュート」



これには近藤も驚いた様子だ…



近藤(これが潤之介が言ってたシュートかぃ!キレも抜群じゃないか!)


これで2ナッシング。



マウンド上の天堂寺も少し安心した様子だった。


ショウ(付け焼き刃の割にコースに決まって良かったぜ…追い込んだ後はどうすんだ?カズマ?)



2ナッシングと近藤を追い込んだ不破は、サインを出した。



勝負の第3球目!!

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