記憶に響く低い旋律、赤い雫に掻き消され。
褐色に赤が混じった、土の上に。
横たわる君とライフル銃。
走馬灯みたいに、頭のなか…ぐるぐる回る“当たり前”の日々。
血に濡れた私の両手。
涙と雨が入り混じって、透明がにじんだりして。
『ごめんね、ごめんね、ごめんね‥』
違う、本当はあなたに逢って謝りたいの。
瞳を見て
謝りたいの。
言いたい言葉も伝わらない。
今になって後悔。
これはわたしが犯した過ち。
ねえ もう一度聞きたいよ。
──『愛してる』。
あなたが撫でたわたしの髪。
赤い雫で溢れてる。
もう一度囁いて?
『─────‥』
音ガ聞コエナイ─。
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