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迷 路と砂の山(前

[361]  クイクシルバ  2008-02-21投稿


その時の僕はちょうど
砂の山に夢中だった頃



服や顔に泥がついても気にしない



目の前で一緒に山をつくっているきみの気持ちも気にしない



僕が楽しめれば
きみも楽しめると思ってた


ただその時は
砂の山に夢中だった



汚れたって
洗濯機にほうり込めば
きれいになったんだ



そしてきみと僕は
好奇心を武器に
一緒に迷路を攻略しようとしていた













その時の僕は
今まで積み重ねていた事が所詮は砂の山なんだと気付いた頃



服も顔もひたすら気にする


目の前でコーヒーを飲んでるきみの気持ちも気にする



きみは「楽しんでる」と言うが僕はそれを疑う



夢中になるものがなくなったかわりに
気にする事が多くなった



使い捨ての心
汚れては捨てた




そして僕ときみは二手に別れそれぞれ別の出口を探した








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