迷 路と砂の山(後ろ
ちょうど真ん中らへんにあった砂場
砂の山つくろうか
だれだお前
だれだっていいでしょ
たしかに
砂をかき集めては
山へ持っていく
その繰り返し繰り返し
山はかすかに
確実に大きくなっていく
トンネル掘るなよ
崩れたらどうするんだ
また作ればいいよ
たしかに
互いに反対側からトンネル工事
無我夢中で掘っていた
なにかを必死に探すかのように
ああ
もう手がもう限界だ
でもなぜか諦める気にはならなかった
トンネルの向こう側から光
手が差し延べられた
僕は迷わずその手を掴んだ
迷路の旅路
偶然だな
またきみと出会うなんて
きみは微笑み
僕に手鏡を渡す
その中に映りこんだ自分
手も顔も泥だらけの自分
でも僕は
それを誇りに思えた
、、、
感想
- 11620: ↑ありがとうございます、、その言葉で僕はほわっとしました [2011-01-16]