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チェックメイト

[536]  さやか  2008-02-22投稿
世の中なんてチェスと似たようなもの…

勝か負けるかだけ…

私は負けない…。



『うっわぁ〜!!きもぉ〜!!近寄んなよっ?』

『マジ邪魔〜!!消えてほしいんだけど…』

『デブス!!死んじゃえば〜??きもいし〜…』


私は机の前で、いつものように罵声を浴びている。
もう、慣れてしまった。
何を言われても傷つかない…。

私は両親を早くに亡くし、今は祖父、祖母の所で育てられている。

私には友達なんて居ない。欲しいとも思わない。
私には必要がないの。

ある日の日曜日…
私は庭にある倉を見せてもらった。
中は薄暗くて、蜘蛛の巣があちこちに絡み付いていた…。
倉には昔からの貴重な物がたくさんあり、宝の山のようだった。

私は祖父に好きな物を選べと言われ、奥にあった薄汚いチェスを選んだ。

なぜか不思議な力を感じたチェス…
何かが始まる予感がした…


そう、これが始まりだった…



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