らずべりー02
なったので、朝の会始めましょー!あ、私みなさんの担任になりました、石原マドカです!」
マドカ先生は、ハキハキと話している。
「自己紹介…はしなくても、覚えるよね、その内。」
あ、しないんだ、自己紹介。
「じゃー、入学式まで時間まだあるからねー…どうしようかな。」
と、マドカ先生が考えていると、いきなり教室の扉が開いて、男の子が現れた。
「泉恵太、ただいま到着しましたっ!」
シーン。
教室は唖然として静まりかえっている。
「い、泉君?あー、びっくりした!入学式当日にギリギリだけど遅刻って…理由は?」
マドカ先生は、怒った様子もなく理由を聞いた。
「理由っスかぁ?学校に着いたはいいものの、クラスが分からずさまよってた…かな?」
「場所ならクラス割りといっしょに書いてあったでしょ?」
「クラス割り?なんスかそれ??」
教室の時が止まったかのようだった。
先生も、驚きを隠せていない。
あたしと紀梨も、思わず顔を見合わせていた。
「え?あれ見てないの?じゃあどうやって…。」
さすがのマドカ先生も、汗っている。
「いや、順番に教室開けてったら、二組の鳥野とかいう先生に名前聞かれて、答えたらお前は四組だぞって言われて。」
「そ、そう…。いいわ。泉恵太君、席に着いて。」
泉君は、先生に示された席を見た。
って、あたしの隣?
紀梨は、おもしろい奴が近くに来るじゃんって笑っている。
そして泉君は、あたしの隣に座った。
あたしは内心、あの
数分でみんなの注目の的となった泉君の隣で大丈夫なのか、心配だった。紀梨もいるし、大丈夫…だよね?
そぉっと泉君の方を見ると目があった。
慌ててあたしは前を向く。
「じゃー、私が来るまで休み時間ねっ。次入学式だから、トイレ以外は教室からはでないこと。」
そう言ってマドカ先生は、どこかに行ってしまった。
数分後、泉君の周りには人でいっぱいだった。
「なーんか変な奴だよね。不思議。」
紀梨は、頬杖をついてその光景を見ていた。
「だけど、あたし隣だよ?」
紀梨はクスッと笑った。
「神様がそうしたんだから仕方ない。運命だと思え!」
「えー?!」
その時はまだ、紀梨が何気なく言ったその言葉が、意味を持つことになることなんて誰も知らなかった。これがあたしと泉恵太(いずみけいた)の出会いだ。
マドカ先生は、ハキハキと話している。
「自己紹介…はしなくても、覚えるよね、その内。」
あ、しないんだ、自己紹介。
「じゃー、入学式まで時間まだあるからねー…どうしようかな。」
と、マドカ先生が考えていると、いきなり教室の扉が開いて、男の子が現れた。
「泉恵太、ただいま到着しましたっ!」
シーン。
教室は唖然として静まりかえっている。
「い、泉君?あー、びっくりした!入学式当日にギリギリだけど遅刻って…理由は?」
マドカ先生は、怒った様子もなく理由を聞いた。
「理由っスかぁ?学校に着いたはいいものの、クラスが分からずさまよってた…かな?」
「場所ならクラス割りといっしょに書いてあったでしょ?」
「クラス割り?なんスかそれ??」
教室の時が止まったかのようだった。
先生も、驚きを隠せていない。
あたしと紀梨も、思わず顔を見合わせていた。
「え?あれ見てないの?じゃあどうやって…。」
さすがのマドカ先生も、汗っている。
「いや、順番に教室開けてったら、二組の鳥野とかいう先生に名前聞かれて、答えたらお前は四組だぞって言われて。」
「そ、そう…。いいわ。泉恵太君、席に着いて。」
泉君は、先生に示された席を見た。
って、あたしの隣?
紀梨は、おもしろい奴が近くに来るじゃんって笑っている。
そして泉君は、あたしの隣に座った。
あたしは内心、あの
数分でみんなの注目の的となった泉君の隣で大丈夫なのか、心配だった。紀梨もいるし、大丈夫…だよね?
そぉっと泉君の方を見ると目があった。
慌ててあたしは前を向く。
「じゃー、私が来るまで休み時間ねっ。次入学式だから、トイレ以外は教室からはでないこと。」
そう言ってマドカ先生は、どこかに行ってしまった。
数分後、泉君の周りには人でいっぱいだった。
「なーんか変な奴だよね。不思議。」
紀梨は、頬杖をついてその光景を見ていた。
「だけど、あたし隣だよ?」
紀梨はクスッと笑った。
「神様がそうしたんだから仕方ない。運命だと思え!」
「えー?!」
その時はまだ、紀梨が何気なく言ったその言葉が、意味を持つことになることなんて誰も知らなかった。これがあたしと泉恵太(いずみけいた)の出会いだ。
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