Mind Adventure 2
私が彼――
ディル=トリン=ギセアと出会った時、彼の村は襲われかけていた。
小さな島の辺境にある、小さな村。私達がその時見つけたのは、数人の男女と大量の火薬だった。
確かに、治安が荒れ、小民族の激突が絶えないこの時世、武器の一つや二つ、少しもふ不思議ではない。
だけれどここは、魔法世界、”ピスティア”なのだ。
化学資源はどれも高価で、まして火薬や劇薬などの高い技術力を必要とするものは、簡単に手に入らない。
これは言い伝えなので確証は無いが――
かつて、星が壊れかけた事があったという。そこに住む人々は自分達の利益に目が眩み、そこにあった資源を奪い合い、湯水の如くに使い、豊かな暮らしをしていたという。
資源があるところには、必ず争いが起こり、世界は戦乱に包まれた。
資源が無くなってもなお、彼等の暴挙は止まらず、今度は自然に存在する、物質でなく、力場やさ思念に目をつけた――
つまり、”魔法”。
その末裔が私達だというのだ。
あくまで古臭い昔話ではあるが、現にこの世界には資源というものが無い。
しかも彼等の戦闘技術は並外れたものだった。
とは言っても、今の公的機関にそんな弱小村に関わっている余裕はない。
傭兵を雇うなり、魔法技術により何らかの防衛策をとるなり、自分達でなんとかするしかない。これは、そのための旅だ。
少なくとも、ディルにとっては。
少し前までは、人々は幾つかの大国が統治し纏められていたが、それも崩れつつある。
そこには、”魔物”という物の存在があった――――
「―――!」
風の動きを感じ、即座に跳びすさる。
――轟。
一瞬先までいた地面に、深々と刺さった嘴。
―――彼等は生きる兵器なのだ。
それが、”魔物”と呼ばれる所以。
感想
- 9631: キャラの名前…すげえ… こっちはフルネームもないよ… 一応ヒカルだけは日系のイメージですね→マサト [2011-01-16]
- 9678: ネーミングセンスが無くて……ドイツ語とアラビア語とポルトガル語とロシア語を参考にした、と思います。 マサトさんも、困ったらパクるのはどうでしょうかw 読みが解らなくて、適当なのですが…… 脳みそのシワが欲しい(T-T) 籬 規那 [2011-01-16]
- 9694: 外来語には疎すぎるからなぁ汗 無国籍を利用して頑張ります笑 [2011-01-16]
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