散ったとしても。2
相当恥ずかしい奴。なんて毎日思ってることを今日も思って。
ふと、窓際の一番前の席に座る男子を見る。
眠そうに目を擦っているから、きっと昨日は塾かな。
「おーい、瀬戸口〜」
「!?」
いきなり背後から話しかけられた。
背中にはザックリとシャーペンが刺さってある。これは、『なあなあ』とか『聞いて』とか、とりあえず呼び掛けの代わりに使う手段。授業中なんかよくつつかれる。
「いったいわね!なに!?」
「わお…いつもより反応が濃いデスネ?」
「…うるさい、で、なに?」
我にもなく、少し大声を出してしまったことに気付いた。(HRが始まって静かななか、あんな声出したせいで注目の的)
「…で?」
もう一度、聞いた。
「ふふん♪お前今、雲英のこと見てたろ?ん?」
「は、はあ?馬鹿じゃないの、あんた。」
「〜瀬戸口さん、動揺を隠しきれてません!!」
「なっ!?」
中継風、というか、アナウンサー風な物言いに瀬戸口 悠理(14)はキレた。
「あんたねぇ!!いっつもいっつも勝手なこと言 わ な い で!!!」
「あらら〜?怒るなんて珍しい♪図星カナ?」
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