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私とあなたの歩幅

[136]  ふく  2008-02-29投稿
いつでも私の前を歩くあなたは私の憧れだった
綺麗で眩しくて羨ましかった
だから懸命に頑張った
どうにか追い付こうと早く歩こうと
隣に並びたくて
あなたと同じ風を感じたくて必死だった

あなたが髪を切った日
何だか大人に見えて何だかどきどきして上手く顔が見れなかった
そんな少しずつの変化がまた私の想いを大きくする
そうやってあなたは私より大人になって行くから心の不安や焦りが増えて行く

私も髪を切った
少し化粧も変えた
爪を伸ばしてみた
マニキュアを塗った
あなたが好きそうな色の服を選んだ
香水を付けてみた
自分を変えて私も大人になりたかった

一生懸命だったのに
褒めてもらいたくて
好きになってもらいたくて

どうしてだろう
生きる世界が違い過ぎる
変わっても変われない
どんなに大人に見せようと姿を変えてみても
心までは変えられない
ただ駄々をこねてしがみつく子供の様にあなたの背中にすがるだけ
走ってあなたの腕を掴んでもすぐに擦り抜けて行く

もう少しだけゆっくり歩いてくれたら
後ろを行く私を振り返ってあなたの綺麗な手を私に差し出してくれたら

寂しい

歩く歩幅が違い過ぎるから追い付けない

待ってはくれないあなたの姿を見つめる心細さ

孤独を伴った時肩の力が抜けて体中の熱が引いて行く
疲れてしまった自分がそこに居る

もう焦って頑張って走る事に疲れた
あなたはいつまでも私の憧れだけど
追い付ける人ではない

大好きでした
大人になりたかった
だけどあなたにはなれない

足を止めて不意に出る溜め息

少し生き急いだかな

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