らずべりー04
「え?」
横を見ると、泉君の顔があった。プロフィール…見られてる?!
「ふーん。結宮ねぇ〜?」
突然泉君は、あたしからプロフィールを取り上げると一目散に走り出した。
「は?何?!」
入学式まであと少しなんだけど?頭では思ったけど、今はプロフィールの方が大事だ。必死で泉君を追いかけた。
「ちょっと!待ってっ!」
泉君って…足、速すぎだろ!?だいたいなんであたし、初対面の人追っかけてんのかな?!
「つ…捕まえた!」
やっと泉君の学ランの裾を掴んだ。
「わっ!見つかったか…。」
でも、あたしの笑顔はそこで消えた。
泉君の隣には…あたしの好きな人、結宮葉(ゆいみやよう)君がいたのだ。
「あれ?光月姫ちゃん!恵太と知り合いだったの?!」
「え…?ううん、全然。さっき知り合いになった。」
そっかぁって、葉君は笑っている。
「よ、葉君は?この…泉君と知り合いなの?」
「うん。僕達小学生の時、サッカーの試合で友達になったんだよ。ね?恵太。」
今まで黙っていた泉君が、ニヤリと笑った。
「おう!それより知ってたか?葉。こいつなぁ…。」
「あぁっ!入学式が始まってしまう!じゃあ、あたし達四組だから!」
強引に泉君を連れ去り、教室を出た。
「ふぅ…なんなのいきなり!」
「良かったじゃん、話できて。あと、好きな人ってのはこういうもんに書くもんじゃねーぞ?」
そう言って、泉君はあたしにプロフィールを返した。
「はぁ?」
「噂広まるだろ?」
ないって!友達になろうって言ったのに
人に言うわけないじゃん!
「やべ!入学式!」
「あっ!!」
走って走って、体育館。四組は、まだ並んで入場を待っていた。
「「セーフっ!」」
「奏里さん、泉君?早く並んでっ!」
マドカ先生が小声で言った。紀梨が隣で
「入学式だねっ。」
音のない声でそう言った。
あたしも同じように
「入学式だねっ。」
と返した。二人で笑った。
いよいよ入学式。
紀梨の代表挨拶は見事に決まった。かっこいい言葉が並べてあった。二年生、三年生は歌を歌う。聞いた事のない歌。まるで、これからを思わせるようだ。未知の世界。まだ、なんにも知らないあたし達。そんな感じだった。
入学式が終わり、泉君が言った。
「俺、恵太でいいから。」
この時から、物語は動き始めていた。
横を見ると、泉君の顔があった。プロフィール…見られてる?!
「ふーん。結宮ねぇ〜?」
突然泉君は、あたしからプロフィールを取り上げると一目散に走り出した。
「は?何?!」
入学式まであと少しなんだけど?頭では思ったけど、今はプロフィールの方が大事だ。必死で泉君を追いかけた。
「ちょっと!待ってっ!」
泉君って…足、速すぎだろ!?だいたいなんであたし、初対面の人追っかけてんのかな?!
「つ…捕まえた!」
やっと泉君の学ランの裾を掴んだ。
「わっ!見つかったか…。」
でも、あたしの笑顔はそこで消えた。
泉君の隣には…あたしの好きな人、結宮葉(ゆいみやよう)君がいたのだ。
「あれ?光月姫ちゃん!恵太と知り合いだったの?!」
「え…?ううん、全然。さっき知り合いになった。」
そっかぁって、葉君は笑っている。
「よ、葉君は?この…泉君と知り合いなの?」
「うん。僕達小学生の時、サッカーの試合で友達になったんだよ。ね?恵太。」
今まで黙っていた泉君が、ニヤリと笑った。
「おう!それより知ってたか?葉。こいつなぁ…。」
「あぁっ!入学式が始まってしまう!じゃあ、あたし達四組だから!」
強引に泉君を連れ去り、教室を出た。
「ふぅ…なんなのいきなり!」
「良かったじゃん、話できて。あと、好きな人ってのはこういうもんに書くもんじゃねーぞ?」
そう言って、泉君はあたしにプロフィールを返した。
「はぁ?」
「噂広まるだろ?」
ないって!友達になろうって言ったのに
人に言うわけないじゃん!
「やべ!入学式!」
「あっ!!」
走って走って、体育館。四組は、まだ並んで入場を待っていた。
「「セーフっ!」」
「奏里さん、泉君?早く並んでっ!」
マドカ先生が小声で言った。紀梨が隣で
「入学式だねっ。」
音のない声でそう言った。
あたしも同じように
「入学式だねっ。」
と返した。二人で笑った。
いよいよ入学式。
紀梨の代表挨拶は見事に決まった。かっこいい言葉が並べてあった。二年生、三年生は歌を歌う。聞いた事のない歌。まるで、これからを思わせるようだ。未知の世界。まだ、なんにも知らないあたし達。そんな感じだった。
入学式が終わり、泉君が言った。
「俺、恵太でいいから。」
この時から、物語は動き始めていた。
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