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オレの恋道。?

[243]  SERINA  2008-03-04投稿
オレは昼メシにならない甘ったるいパンを食べ終えた。
昼休みが終わるまで後10分。笹川のさっきの質問に答えたいが…本当に答えが解らない。
「笹川」
「何?」
「え〜と、今日も一緒に帰れるか?」
なんだか、さっきの質問とは全然関係ない。
「いいよ。じゃあ、帰りのHRが終わったら校門でね」
「ああ」
笹川はあっさりOKしてくれた。オレはどうしても確かめたい。どうしてこんなに笹川が気になるのかを。

放課後になった。HRが終わるとオレはさっさと校門に向かう。
「…まだいないか」
まあ、オレが早く来過ぎたんだし、掃除当番だったとしても15分くらいで来るだろう。

「…遅い」
もう30分は経った。いくらなんでも遅い。
「教室に行ってみるか」
また、学校へと戻った。行き違ったら…という運の悪い展開は考えないでおこう。

1年2組の前に来た。どのクラスも掃除が終わり生徒の数もまばらだ。
1年2組から話声が聞こえる。まだ人が残ってるようだ。
笹川もいるかもしれない、オレはドアを開ける。
「……」
笹川はいた…が、目に入ったのは信じられない光景だった。
「彰…君」
3人の男子が笹川を囲んでいた。右頬を赤く腫らした笹川が、泣きそうな目でこっちを見ている。
明らか集団イジメだ。
「何やってんだよ!!」
「やべぇ!」
男子達は慌てて逃げ出して行く。
「待て!」
「あ、彰君…」
追いかけようとしたが笹川の声に立ち止まった。
「笹川…」
「いいよ、追わなくても」
涙混じりの声でオレを止める。オレはそんな笹川に近づいた。
「……大丈夫か?殴られたんだろ?」
「……」
何も言わない笹川。赤く腫れた頬に乱れた制服…顔以外もやられたんだろう。
「どうしてかな?僕って留年してもこうみたい」
笹川は軽く笑った。その笑顔が痛々しい…。
「…笑うなよ」
オレの手は笹川を抱き寄せていた。
「だって…彰君の前では笑っていたいんだ…」
笹川はオレの胸に顔を埋めぎゅっと服を握った。
そのまま笹川を抱き締める。抱き締め、服越しに笹川の体温を感じる。オレはようやく気が付いた。
なんで友達になったのか、なんで笹川がどうしようもなく気になるのか…。
オレは笹川の事が…好きなんだ。

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