?崖淵斜陽館
ここは、魔物が住まう、崖淵斜陽館でございます。
本日のお客様は『かね』でございます。
では、後程…
二人の年配の老夫婦が仲良く、手をつなぎ、お寺の門をくぐる。
「婆さんや、折角ここまで着たんじゃ、鐘でも突いていかんかぇ」
「爺さん、私も、同じ事考えてましたよ」
二人は、仲良く鐘を突くロープを、力の限り引いた。
歳の性か、弱々しく。
しかし鐘を突いた。
ご〜〜〜〜〜〜ぉ〜ん…
鐘の音は、二人の永遠の結び付きを祝うかの様に、響き渡った。
二人の年配の老夫婦は、鐘の音の余韻を心に抱きながら、お寺の門を後にした。
実は、この老夫婦を襲って、金を奪おうとしていた二人組の男が、鐘の近くで、立ちつくしていた。
「この鐘の音を聴いては襲え無いよな。」
「あぁ、俺もそんな気分だ、足を洗うか。」
鐘の音は老夫婦だけでなく、悪事の二人の心も清めたのだった。
寺の中から見ていた、ご住職様
「いい鐘だな。改心もさせられたし、何より年配の老夫婦は、もうすぐウチのお得意様だわ、いい金になるぞ。」
冷たい笑い声が寺に、低く木霊した。
本日のお客様は『かね』でございます。
では、後程…
二人の年配の老夫婦が仲良く、手をつなぎ、お寺の門をくぐる。
「婆さんや、折角ここまで着たんじゃ、鐘でも突いていかんかぇ」
「爺さん、私も、同じ事考えてましたよ」
二人は、仲良く鐘を突くロープを、力の限り引いた。
歳の性か、弱々しく。
しかし鐘を突いた。
ご〜〜〜〜〜〜ぉ〜ん…
鐘の音は、二人の永遠の結び付きを祝うかの様に、響き渡った。
二人の年配の老夫婦は、鐘の音の余韻を心に抱きながら、お寺の門を後にした。
実は、この老夫婦を襲って、金を奪おうとしていた二人組の男が、鐘の近くで、立ちつくしていた。
「この鐘の音を聴いては襲え無いよな。」
「あぁ、俺もそんな気分だ、足を洗うか。」
鐘の音は老夫婦だけでなく、悪事の二人の心も清めたのだった。
寺の中から見ていた、ご住職様
「いい鐘だな。改心もさせられたし、何より年配の老夫婦は、もうすぐウチのお得意様だわ、いい金になるぞ。」
冷たい笑い声が寺に、低く木霊した。
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