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3月の失恋

[401]  樹々  2008-03-06投稿
いつのまにか時は過ぎて……今日が最後の日…

昨日まではいつもと変わらない校門でさえ,何かと飾りをつけている。

「こんなに毎日って早かったかなぁ??」3月5日。今日は僕の学校の卒業式だ。

「桜はやっぱり咲かなかったね。」今年の開花予想は26日らしいからこんな早くには咲かないとは思ってたんだけど。「あ―あ」ついため息がでてきた。

…やっぱり廊下も階段もそして教室も,卒業色にそまってる。僕,長井翔太はただその景色に目を細めていた。

「翔太??教室入らないの??どうしたの??」後ろからアイツの声がしてきた。

[アイツ]…とはクラスメイトの浅井南の事だが,彼女はただのクラスメイトではない。……彼女は僕の片想いの相手だ。

でも,あきらめる。告白する勇気がないのもそうだが,進路も違うし,何よりアイツには好きな奴がいるからだ。だから…あきらめる。しかたない。

やがて,場所は体育館に移り変わる。

国歌,校歌,卒業の歌。順番に流れるありきたりな曲たち。涙を流して歌う卒業生,在校生,教師。

僕は泣かなかった。
アイツの事しか考えてなかった。
曲なんて歌わなかった。
ただツラかった。

[好き]たった2文字が言えなくて……。ツラくてツラくて,悩んでた。

でも時間は流れていった

いつも優しかったアイツが好きで。

時々見せるハニカンだ笑顔が好きで。

アイツの全部がすきで。

やっぱり,伝えなくちゃいけないんだよ……。

―校門―\r
散々悩んだ僕は,浅井を呼び出した。
言わなくちゃ…………。

浅井は…約束の時間になっても来なかった。待っても待っても来なかった

2時間くらい過ぎた頃。
さすがに,僕も待てなくなった。「きっとアイツ,分かってたんだろうな。」

呼び出されたら,1つしかないって,誰にでも分かるからな……。

「やっぱりキツイね」

でもいいんだ。
ありがとう。
大好きだった君。
幸せに。

涙は出てきたけど,僕は強く生きられる気はする。
何度言っても足りないくらい君に感謝を伝えたいと思った。

――3月の失恋――

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