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天の詩?

[493]  Joe  2008-03-07投稿
「・・・・。」
部屋へ飛び込んだ沖田の目には、最後の一枚が今にも脱げてしまいそうな姿が写って、
びた
と戸に張り付いた。
「・・え〜と、・・・・。」
まごまごしているうちに
ひら
と前がはだけてきた。
とっさに、すでに脱げてしまった着物を掴んで
わふ
と包んで、帯で
ぐるぐる
巻きにした。
「・・・え?」

とする間もなく、また帯がほどけてきだした。

覆いかぶさる様に、帯を押さえた。自然、抱きしめる形になる。
「・・。」
顔と共に全身が、熱い湯に浸かっているかのように熱を持った。
「おい、どうだ?ふんじばったか?」
戸を親指が入る位少し開いて、新八が覗くと、沖田がみきをひっつかんで首だけ向けていた。
「新八さん、どうしましょう?」
「放っとくと駄目か?」
こくん
頷くのを見て腕組みする。
う〜ん
新八の頭で考えても良い知恵も浮かぶはずもなく、
「沖田、そのまま押さえてろ。」

閉まったかと思うと暫くして、また

と開いた。
「おい、総司。」
土方さ〜ん
情けない声に、持っていた縄の束を横面へ、
わし
と投げつけた。
「それで一度縛ってみろ。」
沖田がまた
ぐるぐる
巻きにして、少し経つと、やはり
するん
ほどけてくる。土方はその様子を見て、今度は縄を解きはじめた。

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