知っていたはずよ。
ええ、知っていたわ。
それは全て始めから存在していなかったこと。
お互いに距離を保っていたはず。
なら、これはなに?
わたしの誤算。
入れてなかったの。
自分自身の感情変化のパーセンテージ。
それは存在していない、って知っていた。
してはイケナイと理解していた。
そしてわたしは堕天使のように。
あるいは羽根の生えた悪魔のように。
成り立たない画図に苦しみ続ける。
苦しいから。
わたしは地を這って水を求める。
動けないから、ひたすらに滴る水を求める。
揚羽の如く、孤独に美しく生きていたい。
華の如く、色鮮やかに咲き誇っていたい。
わたしは全て知っていた。
あなたとは、成り立たないこと。
無関係な他人だということ。
知っていたわ。
なにもかも。
それでも墜ちたわたしの心。
砕けたピースを這って拾って。
『今だけは‥』ただそばに、居させて下さい。
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