真夜中のラーメン屋3
「スミマセン」‥
「スミマセン」‥‥
店主は容易には目を覚まさなかった。
熟睡は完熟の様だ。
この店でラーメンが食えないとなると、更に二十分は車を走らせなければ成らない。それは避けたかった。
店主の安眠を妨害したくはなかったが、私は意を決して大声で「スミマセン!」と言った。
店主は「ナニゴトカ!?」という体で目を覚まし、辺りを暫し見回した後、漸く私の存在に気付き「誰?」という表情をした。
客に決まっているのだが、どうやら寝呆けている様だ。
「いいですか?」
と尋ねると、やや間を置いて「‥いらっしゃい」と言った。
自分が営業中のラーメン屋の店主であるとやっと思い出してくれた様だ。
「ネギ味噌ラーメン!!」と一刻も早くラーメンが食べたい私は勢い勇んで注文し、店主も完全に覚醒したらしく「はいよ!」と力強く応え、ラーメンを作り始めた。
間もなく、ピリ辛のスープとシャキシャキの白髪ネギのラーメンが食べられる嬉しさを噛みしめながら、出来上がりを待った。
この時の期待度はかなりのものだった。
私はカウンター越しに、ラーメンの製作過程を固唾を呑んで見つめていた。
「もう少し」
その一心で。
続く。
「スミマセン」‥‥
店主は容易には目を覚まさなかった。
熟睡は完熟の様だ。
この店でラーメンが食えないとなると、更に二十分は車を走らせなければ成らない。それは避けたかった。
店主の安眠を妨害したくはなかったが、私は意を決して大声で「スミマセン!」と言った。
店主は「ナニゴトカ!?」という体で目を覚まし、辺りを暫し見回した後、漸く私の存在に気付き「誰?」という表情をした。
客に決まっているのだが、どうやら寝呆けている様だ。
「いいですか?」
と尋ねると、やや間を置いて「‥いらっしゃい」と言った。
自分が営業中のラーメン屋の店主であるとやっと思い出してくれた様だ。
「ネギ味噌ラーメン!!」と一刻も早くラーメンが食べたい私は勢い勇んで注文し、店主も完全に覚醒したらしく「はいよ!」と力強く応え、ラーメンを作り始めた。
間もなく、ピリ辛のスープとシャキシャキの白髪ネギのラーメンが食べられる嬉しさを噛みしめながら、出来上がりを待った。
この時の期待度はかなりのものだった。
私はカウンター越しに、ラーメンの製作過程を固唾を呑んで見つめていた。
「もう少し」
その一心で。
続く。
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