散ったとしても。8
その笑顔はとても綺麗で、眩しくて。
自分の周りだけ時間が止まったみたいになった。
それからいつの間にか雲英くんを目で追うようになって、芽生えた感情が“好き”に気付いた。
…でもそれ以来会話らしい会話なんてしたことはない。
「…………あんまし、こんなタイプ嫌いかな…」
石ころを蹴飛ばした。
もしかしたら、あたしみたいな背が高めの女は嫌いかも知れない。
涙と笑顔が似合う女が好きかもしれない。
頭のなかには、そればっかりで。(たまにあの馬鹿のヘラヘラした顔がチラつくけど)
「どーしよーも無いじゃん」
そうよ。
あたしは他の女みたいに光なんてない。
きっと色だと黒にあてはまると思う。
それでも、たまに告白されたりするから、こんな自分でも自信がもてた。
けど
けど。
「天と地の差っぽい」
自分の言葉にダメージを受けた。
でも、きっと。
「豆の木育てて、天まで上ってやる…」
こうやって目標をたてるのがあたしの日課。
─ここでいつもなら翔が出てきて『なぁにが豆の木なの?』とかなんとか言いながらアタックかまして‥
「ねぇ!なにが豆の木?そんなんで天まで上る気?」
感想
感想はありません。
「 吉乃森 雪 」の携帯小説
- 【携帯版】多賀城[たがのき]の携帯サイトが完成しました。
- PC用小説サイト新設のお知らせ
- 「携帯小説!」がスマートフォンに対応しました
- 【状況報告】03/18の管理人現況
- 【ネット復活】更新再開
- 管理人です。
- サイトの新デザインを作ってみました。