夢の想い(3)
「…思ったより綺麗な場所だな」
境内に足を踏み入れた洋介は辺りを見回す。
空からは木々の隙間から木漏れ日が降り注ぎ神社という神聖な場所をさらに神秘的に変えていた。
木漏れ日の中より一層光が集まっている場所に白い稲荷像が奉られている。
「稲荷神社ね…。」
ふと目に止まったその稲荷像をよくみると像の目が開き見つめられているように感じる。
「像にしてはすごくリアルに作ってあるな…」
(像ではありませんよ…)
「誰だ?!」
いきなり聞こえた声、いや、むしろ頭に直接入ってきた感じ。
(よく来てくれましたね、洋介)
直接頭に響く声に戸惑いこそあれ、不思議と嫌な感じはしなかった。
「あんた…なんだ?」
うろたえているようにはけして見えないが内心かなり動揺していた。
(びっくりさせて申し訳ない、ただ貴方達に危害は加えないよ。)
「それは俺の問いの答えになってない。」
洋介は問いただす姿勢を崩さない。
(自己紹介はあとにしましょう。今は貴方達にお願いがあってこうして姿を見せたのよ)
ん…あなた…達?
「あーっ!洋兄っ!」
背後から女の声が…振り向くとそこには見知らぬ女の子が立っていた。
「…誰だ?あんた。知らない女がなぜ俺の名を知ってる?」
洋介は怪訝さうな顔をしながら尋ねた。
「うわっ…そうきたか…まぁ無理もないんだけどさ…なんか悔しいなぁ…遠野洋介さん…でしょ?」
「………」
(うっ…完璧に警戒してる…)
「多分小さいときに数回会ったことあるんだけど…覚えてないカナ?」
「小さいとき?」
「そう…私は遠野此葉。親戚よ。血縁上は洋兄のおば…っと…まあ…親戚よ親戚!」
「……あぁ…思い出した此葉おばさんか…」
「おばさんいうなっ!私の方が年下っ!」
此葉は顔を赤くしてじたんだを踏みながら”おばさん”を否定していた…。
「ところで…此葉はどうしてここに?」
とりあえず話しをすり替えておく。
「ん?私?学校帰りに変な動物っぽいのがいきなり横切ってさ、逃げた方向みたら鳥居があって…こんなとこあったかなぁってふらふらと…洋兄こそここで何してんの?ってかさ…後ろの女の子誰?小学生みたいだけど…」
「後ろの女の子?…いや後ろには狐っぽいのが…」
洋介が振り向いてみるとそこには銀髪で着物姿の女の子がこちらを見て微笑んでいた…。
境内に足を踏み入れた洋介は辺りを見回す。
空からは木々の隙間から木漏れ日が降り注ぎ神社という神聖な場所をさらに神秘的に変えていた。
木漏れ日の中より一層光が集まっている場所に白い稲荷像が奉られている。
「稲荷神社ね…。」
ふと目に止まったその稲荷像をよくみると像の目が開き見つめられているように感じる。
「像にしてはすごくリアルに作ってあるな…」
(像ではありませんよ…)
「誰だ?!」
いきなり聞こえた声、いや、むしろ頭に直接入ってきた感じ。
(よく来てくれましたね、洋介)
直接頭に響く声に戸惑いこそあれ、不思議と嫌な感じはしなかった。
「あんた…なんだ?」
うろたえているようにはけして見えないが内心かなり動揺していた。
(びっくりさせて申し訳ない、ただ貴方達に危害は加えないよ。)
「それは俺の問いの答えになってない。」
洋介は問いただす姿勢を崩さない。
(自己紹介はあとにしましょう。今は貴方達にお願いがあってこうして姿を見せたのよ)
ん…あなた…達?
「あーっ!洋兄っ!」
背後から女の声が…振り向くとそこには見知らぬ女の子が立っていた。
「…誰だ?あんた。知らない女がなぜ俺の名を知ってる?」
洋介は怪訝さうな顔をしながら尋ねた。
「うわっ…そうきたか…まぁ無理もないんだけどさ…なんか悔しいなぁ…遠野洋介さん…でしょ?」
「………」
(うっ…完璧に警戒してる…)
「多分小さいときに数回会ったことあるんだけど…覚えてないカナ?」
「小さいとき?」
「そう…私は遠野此葉。親戚よ。血縁上は洋兄のおば…っと…まあ…親戚よ親戚!」
「……あぁ…思い出した此葉おばさんか…」
「おばさんいうなっ!私の方が年下っ!」
此葉は顔を赤くしてじたんだを踏みながら”おばさん”を否定していた…。
「ところで…此葉はどうしてここに?」
とりあえず話しをすり替えておく。
「ん?私?学校帰りに変な動物っぽいのがいきなり横切ってさ、逃げた方向みたら鳥居があって…こんなとこあったかなぁってふらふらと…洋兄こそここで何してんの?ってかさ…後ろの女の子誰?小学生みたいだけど…」
「後ろの女の子?…いや後ろには狐っぽいのが…」
洋介が振り向いてみるとそこには銀髪で着物姿の女の子がこちらを見て微笑んでいた…。
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