携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 遠い昔

遠い昔

[143]  ふく  2008-03-16投稿
十年前
長いようで短いような
どちらとも言えない遠い昔

この十年間
ただ君だけを想い過ごして来た
思い出を捨てきれずに胸の中で静かに燃え続ける想い

君は何処かで笑っていて
あの頃よりも大人になって
私の知らない誰かと幸せに過ごしている事だろう
君の幸せを一番に願い
決断に踏み切ったあの別れを後悔はしていない
現実を見る事は決して簡単ではなかった
泣き腫らした顔
声を枯らして何度も読んだ君の名前
息が出来なくなる程の胸の痛み
まだ消えない記憶が私を苦しめる

誰かの身体を借りて君を思い出す
こんなに悲しい事はない
僅かに芽生える罪悪感も
再び甦る君への愛も
全てが混ざり合って虚しくなる

君の目の前に明るい未来が広がるように
そう願って来たはずの思いが嘘になる
本当は自分だけの幸せを願い生きている
君と劇的な再会をして昔よりもっと愛し合えたら
可能性の無い馬鹿げた妄想
こんな私を忘れて暮らしている君を疎ましく思う

寝ても覚めても君の事ばかり
もしも記憶喪失になって全てを忘れてしまっても君を見ればきっと涙を流す
頭の片隅に残った恋心と君の笑顔を思い出して幸せを思い出せる

もうコントロールが効かない
愛し過ぎた
小さい身体で君を懸命に愛した
やり場の無い想いが私の身体を蝕んで行く

この十年間君だけだった
これから先
また十年
それからまた十年
同じ苦しみを引きずるとしたならきっと私は自分を失う
幸せを見付けることが出来ずに崩れてしまう

どうか忘れさせて

かつての二人に
かつての君に
かつての自分に
かつての思い出に
胸が締め付けられる

感想

感想はありません。

「 ふく 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス