子供3
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。
ずっと布団の中で目を閉じながら唱えていると、やがてあの子の声が聞えなくなりました。
「いなくなった?」
私が少し布団から顔を出すと
「そんな南無阿弥陀仏で消えると思ったか…」
あの子供が私を見下ろしていました。
その顔は…。
目が酷く歪んでいて、片方の目玉は少し飛び出ていました。頬は骸骨の様に痩せ、少し開いている口には歯が一本もなく、気持ち悪い液体をダラダラ垂らしていました。
見開いた目で私を見ながら、細い手で、私の顔面をガシッと掴みました。
細さに反して力が半端なく強く、私は気が遠くなりながら「助けて!」と何回も叫びました。
私が気付いた時には、もう朝であの子供は消えていました。私の顔にはくっきりと手形が残っています。
両親が帰って来て、その事を話すと、両親は慌てて私を近くの神社へ連れて行き、御祓いをしました。
「あれは、人をあっちの世界へ連れてく死神だ。憑かれたら最後。よく連れてかれなかったな〜。」
初耳でした。幽霊が出るなんて、ただの噂だと思っていたのに…。
それからという物、私は夜中あまり外出しなくなりました。
だって、またあの子を見てしまったら、今度こそ連れてかれるに決ってるんですから。
ずっと布団の中で目を閉じながら唱えていると、やがてあの子の声が聞えなくなりました。
「いなくなった?」
私が少し布団から顔を出すと
「そんな南無阿弥陀仏で消えると思ったか…」
あの子供が私を見下ろしていました。
その顔は…。
目が酷く歪んでいて、片方の目玉は少し飛び出ていました。頬は骸骨の様に痩せ、少し開いている口には歯が一本もなく、気持ち悪い液体をダラダラ垂らしていました。
見開いた目で私を見ながら、細い手で、私の顔面をガシッと掴みました。
細さに反して力が半端なく強く、私は気が遠くなりながら「助けて!」と何回も叫びました。
私が気付いた時には、もう朝であの子供は消えていました。私の顔にはくっきりと手形が残っています。
両親が帰って来て、その事を話すと、両親は慌てて私を近くの神社へ連れて行き、御祓いをしました。
「あれは、人をあっちの世界へ連れてく死神だ。憑かれたら最後。よく連れてかれなかったな〜。」
初耳でした。幽霊が出るなんて、ただの噂だと思っていたのに…。
それからという物、私は夜中あまり外出しなくなりました。
だって、またあの子を見てしまったら、今度こそ連れてかれるに決ってるんですから。
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