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星の蒼さは 36

[500]  金太郎  2008-03-17投稿
「ギャッハッハッハッ!!」
「ざまぁ見やがれってんだ!ハッ!」

パラシュートに掴まりながらハルと野口は地上に落ちてピクリとも動かない“堕”天使を見て大爆笑していた。
まともに戦闘機2機の特攻を受けた“天使”は地上にまっ逆さまに落ちて機能を停止したのだ。

「痛ェ!」

“天使”の近くの地面に降り立った時、野口が足を押さえてうずくまった。
あおかぜ艦内で靴をなくして裸足の右足に東京のコンクリートの残骸が刺さったのだ。

「いっ痛〜先行って」

「何が?」

「いつつ……そいつだよ。まだ生きてるかもしんねー。パイロットの生死の確認ってヤツだよ。…あ〜痛て」

「あ、そうか」

ハルは念のため腰の銃を抜き、天使によじ登り始めた。

「どうしてやろうな。生きてたら」

「ケツの穴に手ェ突っ込んで歯ぁガタガタいわせてやらァ」

足に刺さったトゲを抜きながら野口が遠くから言った。

「だとよ」

WWのコクピットは胸部。ハルはおそらく胸部と思われる辺りを探してみる。
案の定、緊急脱出用と見られるレバーがあり、ハルは銃を構えながらレバーを引いた。
プシュと空気の抜ける音と共に胸部がゆっくりと開き始めた。

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