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二人のBourbon

[140]  ブルース  2008-03-20投稿
『痩せたら、連絡するから。』

その言葉を少しだけ、信じてみたかった。

一つ年上? そう思ってた。

加代と言う名前も
源氏名だと。

再会の日から
加代は佳代とかわった。

佳代が二杯目を飲み干す前に、俺の三杯目をマスターが入れてくれた。

佳代の好きな花を知る前に佳代の好きなケーキを知る前に、

Bourbonが好きな事だけ、理解出来た。

JazzがBGMとして気持ち良くなる頃

『ミッキーマウスは嫌いじゃないですか?』

佳代は俺の四杯目のBourbonをマスターに変わって、入れてくれた。

ミッキーマウスの花火がBGMにかわる時、

佳代にBourbonを口うつし。

張り詰めていた気持ちは涙にかえた。

二人でミッキーマウスをベランダで見る夜が始まった。

Bourbonの空瓶が並ぶ。

その数が二人の時間。

俺の通勤時間が一時間余り増えたのに、佳代の帰宅は一時間早くなっていた。

同棲が始まった22才夏。

Scene1

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