夢の想い(10)
「もー!遅刻しちゃう!」
ドタドタドタッ
「ふぅ…。朝からうるせぇ…。」
見慣れない天井を見ながら朝のけたたましさに頭がゆっくりと覚醒していく。
「やっぱ布団違うとなんか違和感あるな…」
ぼやきながらも布団に横になったまま物思いにふける。
「(妖狐に獏ね…オカルトみたいな話しだな…)」
ふと気になり髪の毛を触ってみる。
長さも色も普段と変わらない。耳も普通の耳だ。余計にただの変な夢だったのでは?と考えてしまう。
「なんともね…。とりあえず起きるか。」
身支度を整え洗面所へと向かう…とその時…。
「きゃ〜っ!」
此葉の悲鳴が聞こえる。「まさか…!?」
慌てて洗面所へ走り扉を開けると…。
「見てよ洋兄!耳が狐のまんまだよ!尻尾も生えてるし…ここに変な模様が…」
此葉は人間の姿に戻りこそしているが容姿は夢の中の洋介に近い姿、そして左胸の心臓部分には太極図のような物が浮かび上がって鏡の前で慌てていた…。
「うわっ!」
慌てて後ろを向く洋介だったが…。
「ちょっ?洋兄なんで後ろ向くのさ!もうっこれじゃ学校に…って…」
今の自分の姿にあらためて気付く。
「わ…わた…裸…、」
「と…とりあえず、着替えたら呼んでくれ」
そそくさと退出を謀る洋介。
「ば…馬鹿〜!」
との大声と共に鈍い衝撃が後頭部に直撃した…。
…………。
ムスっとした顔で朝食を食べる二人。
とりあえず此葉の姿は普段通りに戻っていた。
「おまえさ…ドライヤーは死ぬぞ…」
「よ…洋兄が悪いんでしょ?いきなり入ってくるから…私の裸…(見られた…×α)」
顔を真っ赤にして俯きながら話すが…語尾は小さくなって聞き取れない。
「おまえがいきなり叫ぶからだろーが。叫ばれたら普通なんかあったのかって心配するだろ…。」
「だからって…うぅ…」
「んで…模様みたいなのも消えたのか?耳とか髪の色は戻ってるみたいだけどさ…」
とりあえず現状打破の為にも話しを進めてみる。
「耳とか尻尾は消えたけど…模様はうっすら残ってるかな…よく見ないとわからな…(模様見られてたってことは…胸も…)」
更に赤面して俯く…逆効果だったようだ…。
「と…とりあえず早く飯食えよ。送っていってやるから。」
「う…ん。わ…わかった。ありがと…」
結局朝食中に此葉が元に戻ることはなかった…。
ドタドタドタッ
「ふぅ…。朝からうるせぇ…。」
見慣れない天井を見ながら朝のけたたましさに頭がゆっくりと覚醒していく。
「やっぱ布団違うとなんか違和感あるな…」
ぼやきながらも布団に横になったまま物思いにふける。
「(妖狐に獏ね…オカルトみたいな話しだな…)」
ふと気になり髪の毛を触ってみる。
長さも色も普段と変わらない。耳も普通の耳だ。余計にただの変な夢だったのでは?と考えてしまう。
「なんともね…。とりあえず起きるか。」
身支度を整え洗面所へと向かう…とその時…。
「きゃ〜っ!」
此葉の悲鳴が聞こえる。「まさか…!?」
慌てて洗面所へ走り扉を開けると…。
「見てよ洋兄!耳が狐のまんまだよ!尻尾も生えてるし…ここに変な模様が…」
此葉は人間の姿に戻りこそしているが容姿は夢の中の洋介に近い姿、そして左胸の心臓部分には太極図のような物が浮かび上がって鏡の前で慌てていた…。
「うわっ!」
慌てて後ろを向く洋介だったが…。
「ちょっ?洋兄なんで後ろ向くのさ!もうっこれじゃ学校に…って…」
今の自分の姿にあらためて気付く。
「わ…わた…裸…、」
「と…とりあえず、着替えたら呼んでくれ」
そそくさと退出を謀る洋介。
「ば…馬鹿〜!」
との大声と共に鈍い衝撃が後頭部に直撃した…。
…………。
ムスっとした顔で朝食を食べる二人。
とりあえず此葉の姿は普段通りに戻っていた。
「おまえさ…ドライヤーは死ぬぞ…」
「よ…洋兄が悪いんでしょ?いきなり入ってくるから…私の裸…(見られた…×α)」
顔を真っ赤にして俯きながら話すが…語尾は小さくなって聞き取れない。
「おまえがいきなり叫ぶからだろーが。叫ばれたら普通なんかあったのかって心配するだろ…。」
「だからって…うぅ…」
「んで…模様みたいなのも消えたのか?耳とか髪の色は戻ってるみたいだけどさ…」
とりあえず現状打破の為にも話しを進めてみる。
「耳とか尻尾は消えたけど…模様はうっすら残ってるかな…よく見ないとわからな…(模様見られてたってことは…胸も…)」
更に赤面して俯く…逆効果だったようだ…。
「と…とりあえず早く飯食えよ。送っていってやるから。」
「う…ん。わ…わかった。ありがと…」
結局朝食中に此葉が元に戻ることはなかった…。
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