携帯小説!(PC版)

トップページ >> ノンジャンル >> ぼくらの金メダル〜11

ぼくらの金メダル〜11

[335]  Kっち  2008-03-22投稿
試合と試合の合間に、おにぎりやバナナをほうばって、決勝戦に備えた。
準々決勝から、苦しい展開を何とかものにし、勝ち上がってきた僕達は、最高潮に達していると言ってもよかった。
そんな僕らと、決勝戦で戦う相手は…そう、あの…全国大会3位、中国大会優勝を成し得たチームだ。僕らが、ずっと目標とし、ライバル視してきたチーム。
今期、4度目の対戦だ。まだ、1度も勝てていない。
こんなチャンスは2度と無いかも知れない。僕らが、決勝戦まで上がってこれたこと…そして、対戦相手が、あのチームだということ…運命なのかもしれない…とさえ思った。このチャンスを逃したくない。そんな気持ちを胸に、決勝戦は始まった。
空を雲が厚く覆いだした。雨も、ぽつぽつと降り出始めて来た。
4連投のピッチャーの肩も限界に近いだろう。疲れもたまってきているだろう。他の選手も同じはずだ。でも、みんなの顔は輝いていさえした。みんな、このゲームを楽しんでいるんだ。きっと…。
雨足が強くなって来た。審判団から、一時中断のコールが言われた。両チームとも、ベンチの中に入り、行方を見守った。
なかなか、雨は止みそうになかった。審判団と両チームの監督が集まって協議した。…10分ほど様子をみて、雨が弱まってきたら再開、降り続くようなら中止という判断らしかった。
僕らのベンチは、明るかった。雨に濡れて少し冷えた体も、気にならなかった。みんな笑ってた。早く試合の続きがしたくてウズウズしていた。
相手側ベンチをみると、早くやめてしまおうよ…という雰囲気がしていた。中止になれば、両チームの優勝ということになる。それで、いいじゃないか。といった雰囲気だった。
冗談じゃない。僕らは、あいつらに勝って『優勝』したいんだ。あのチームと勝負したんだ。今までとは違う僕らチームを見てほしいから。…そんな思いが通じたのか、雨が上がってきた。晴れ間さえ覗いている。
よ〜し。試合再開だ。
僕達は、自然とベンチから走り出していた。誰からともなく、
全速力で…笑顔満開で。

感想

感想はありません。

「 Kっち 」の携帯小説

ノンジャンルの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス