君に捧ぐ 〜16〜
君と別れてから1年が過ぎた。
早いもんだ。僕はなんにも変わってない。変われていない。
大学に入ったかと思ったらもう2年生になる。もう20才になる。
君と出逢ったときは17だった。君はまだ15才だったね。
君はもうすぐ17になるんだ。信じられないよ。変わったろうか。いい人と出逢えたろうか。
君と一緒にいた頃から1年が過ぎたなんて感じられない。
今でも1人でいると、ふと君が現れるんじゃないかと思ってしまう。
でも、時間は過ぎていく。容赦なく君といたことを思い出にしていく。1つひとつをぼかしながら……。
あの場所を君はまだ覚えてるだろか。
公園の端の倉庫の影。
バルブのついたコンクリートの塊。
そこに寄っ掛かってよく駄菓子を食べたね。
君を初めて愛しいと思ったのもその場所だ。
あそこに行くと、あの頃に戻った気がする。
僕は長い夢を見ていて、目を覚ますとあの頃のまま何も変わってない――。
そんなバカみたいなことを思ってしまう。
僕の中の君があやふやになっていく。
声はもうどんな感じだったのかわからない。
顔すらぼやけてしまっている。
僕は君をまた失うのか。君を思い出すことすら出来なくなるのか。
自分が憎い。そしてそれ以上にどうしょもなく哀しい……。
1つだけ、確かに覚えているものは君の香りだ。
君と離れてから一度だけ感じた。
バイトで一緒だった女の子から香った匂いだった。
頭よりも先に体が反応した。その瞬間心臓が急に速くなった。
とても懐かしく、切なく、悲しい匂いだった。なんの匂いか気付くのに少し時間がかかった。
僕は鼻の奥がつんとするのを感じた。
僕は君に包まれたような気がした。
とても君に会いたくなった……。
早いもんだ。僕はなんにも変わってない。変われていない。
大学に入ったかと思ったらもう2年生になる。もう20才になる。
君と出逢ったときは17だった。君はまだ15才だったね。
君はもうすぐ17になるんだ。信じられないよ。変わったろうか。いい人と出逢えたろうか。
君と一緒にいた頃から1年が過ぎたなんて感じられない。
今でも1人でいると、ふと君が現れるんじゃないかと思ってしまう。
でも、時間は過ぎていく。容赦なく君といたことを思い出にしていく。1つひとつをぼかしながら……。
あの場所を君はまだ覚えてるだろか。
公園の端の倉庫の影。
バルブのついたコンクリートの塊。
そこに寄っ掛かってよく駄菓子を食べたね。
君を初めて愛しいと思ったのもその場所だ。
あそこに行くと、あの頃に戻った気がする。
僕は長い夢を見ていて、目を覚ますとあの頃のまま何も変わってない――。
そんなバカみたいなことを思ってしまう。
僕の中の君があやふやになっていく。
声はもうどんな感じだったのかわからない。
顔すらぼやけてしまっている。
僕は君をまた失うのか。君を思い出すことすら出来なくなるのか。
自分が憎い。そしてそれ以上にどうしょもなく哀しい……。
1つだけ、確かに覚えているものは君の香りだ。
君と離れてから一度だけ感じた。
バイトで一緒だった女の子から香った匂いだった。
頭よりも先に体が反応した。その瞬間心臓が急に速くなった。
とても懐かしく、切なく、悲しい匂いだった。なんの匂いか気付くのに少し時間がかかった。
僕は鼻の奥がつんとするのを感じた。
僕は君に包まれたような気がした。
とても君に会いたくなった……。
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