夢の想い(13)
校門の前でバイクの近くに腰を下ろす。
今日は部活は無いと言っていたから特に何もなければそろそろ出てくるだろう。
「ったく…」
帰宅中の生徒達からの視線が痛いがしかたがない。
不可抗力とはいえ此葉の裸を見てしまい強制的に送り迎えを命じられ渋々承諾した…。
もとい…承諾するしかなかった。
明後日にはじいさんの法事も終わることからせいぜい明日で送り迎えも終わることになる。
「暇だ…。」
バイクのミラーで自分の姿を見てみる。
洋介の横髪にはメッシュのように一部銀髪になっている部分がある。
自分からは鏡でもないかぎり見ることは出来ないがやはり気になってしまう…。
手櫛を入れてる最中に聞き慣れた声が頭に入って来た。
(洋介。匂うぞ)
「ん?狐文か…。匂うって何がだよ?」
洋介には特に変な匂いは感じられない。
(この付近に貘がおるぞ)
「なんだと!?」
辺り一面を見回して見るが下校生徒が多く特に怪しい姿は感じられない。
「どこだ…?」
(恐らく人間に取り憑いておるな。)
「だからそれはどいつだよ…」
(そこまではわからん。ただ匂いが薄くならん、立ち止まっておるな)
「全員動いてるぜ?」
(いや…確かにおる…)
そんな緊迫した状態のなか此葉が校門から出てくる。
「ごめん。遅くなっちゃって…」
軽く視線を投げかけると直ぐさま回りを見渡す。
「何々?どったの」
状況がわからない此葉はマイペースだ。
(動いたぞ!)
「此葉乗れ!狐文!どっちだ!」
(あっちじゃ!酉の方角!)
「えっ?何事?」
状況が掴めない此葉はキョロキョロしている。
「いいから乗れ!酉ってどっちだ!」
(えぇい…この道を真っ直ぐじゃ!)
此葉を乗せるとバイクはけたたましい音を出しながら示された道を走っていった。
「ここで間違いないのか?」
人通りこそ無いが住宅街の一画の公園にたどり着く。
中には誰もいない。
(うむ。この広場に匂いは止まっておる。)
バイクから降りて公園の中へ歩く。
「このまま戦いになったらどうすりゃいい?」
(この場所には結界を張る。戦闘方法は前にも言ったが本来は弓の弦となって矢の精度を上げるものと刃として使う物じゃ。今回のケースは儂にもわからん)
「いきあたりばったりかよ」
三人は広場へ足を踏み入れた。
今日は部活は無いと言っていたから特に何もなければそろそろ出てくるだろう。
「ったく…」
帰宅中の生徒達からの視線が痛いがしかたがない。
不可抗力とはいえ此葉の裸を見てしまい強制的に送り迎えを命じられ渋々承諾した…。
もとい…承諾するしかなかった。
明後日にはじいさんの法事も終わることからせいぜい明日で送り迎えも終わることになる。
「暇だ…。」
バイクのミラーで自分の姿を見てみる。
洋介の横髪にはメッシュのように一部銀髪になっている部分がある。
自分からは鏡でもないかぎり見ることは出来ないがやはり気になってしまう…。
手櫛を入れてる最中に聞き慣れた声が頭に入って来た。
(洋介。匂うぞ)
「ん?狐文か…。匂うって何がだよ?」
洋介には特に変な匂いは感じられない。
(この付近に貘がおるぞ)
「なんだと!?」
辺り一面を見回して見るが下校生徒が多く特に怪しい姿は感じられない。
「どこだ…?」
(恐らく人間に取り憑いておるな。)
「だからそれはどいつだよ…」
(そこまではわからん。ただ匂いが薄くならん、立ち止まっておるな)
「全員動いてるぜ?」
(いや…確かにおる…)
そんな緊迫した状態のなか此葉が校門から出てくる。
「ごめん。遅くなっちゃって…」
軽く視線を投げかけると直ぐさま回りを見渡す。
「何々?どったの」
状況がわからない此葉はマイペースだ。
(動いたぞ!)
「此葉乗れ!狐文!どっちだ!」
(あっちじゃ!酉の方角!)
「えっ?何事?」
状況が掴めない此葉はキョロキョロしている。
「いいから乗れ!酉ってどっちだ!」
(えぇい…この道を真っ直ぐじゃ!)
此葉を乗せるとバイクはけたたましい音を出しながら示された道を走っていった。
「ここで間違いないのか?」
人通りこそ無いが住宅街の一画の公園にたどり着く。
中には誰もいない。
(うむ。この広場に匂いは止まっておる。)
バイクから降りて公園の中へ歩く。
「このまま戦いになったらどうすりゃいい?」
(この場所には結界を張る。戦闘方法は前にも言ったが本来は弓の弦となって矢の精度を上げるものと刃として使う物じゃ。今回のケースは儂にもわからん)
「いきあたりばったりかよ」
三人は広場へ足を踏み入れた。
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